12日の母の日に向けて、芝山町にある生花生産販売「サントリーフラワーズ」(本社・東京)の作業場で、青い色素を持つカーネーション「ムーンダスト」の出荷がピークを迎えている。南米から約50万本が成田空港に空輸され、贈り物としての購入需要が見込まれる8日ごろにかけ、全国の生花店などに届けられる。
同社が開発したムーンダストは唯一青い色素を持つカーネーションで、色合いは淡い「ライラックブルー」や深みのある「プリンセスブルー」など8種類。通常のカーネーションと比べて2倍程度日持ちし、色鮮やかなこともあって、1本500~700円ほどの高値で店頭に並ぶ。
作業場には4月下旬から、コロンビアとエクアドルで栽培された青みのかかった花が続々と届いた。普段の2倍の従業員約10人が検品やこん包作業に汗を流し、複数の色合いの花を組み合わせて60本のセットを作っていく。この時期の50万本の出荷は1年間の取扱量の4~5割を占めるという。
同社切花事業部でマーケティングを担当している高田菜津子さん(28)は「青は永遠の幸せを象徴する色。お母さんに幸せや感謝の気持ちを花と一緒に届けてほしい」とアピールした。