黒海の覇権、握れるんじゃね?
トルコ海軍は2024年4月下旬、国産空母の導入計画を発表するとともに、イメージCGを公開しました。
船体サイズは、全長285m、全幅72m、喫水10.1mで、排水量は6万トン。主機関はガスタービン・エンジン4基で、速力は25ノット(約46.3km/h)、艦載機の発艦はスキージャンプを用いる、いわゆるSTOBAR方式にする模様です。
「独自建造するの!?」トルコが大型空母プロジェクトを始動 イ…の画像はこちら >>トルコ海軍の強襲揚陸艦「アナドル」(画像:アメリカ海軍)。
公開されたCGを見ると、艦首にスキージャンプを備える一方、着艦用の斜め飛行甲板(アングルド・デッキ)も備えているのが確認できます。またエレベーターは艦橋の前後に1基ずつ計2基を備えるようです。
トルコは2023年4月に全通飛行甲板を備えた強襲揚陸艦「アナドル」を就役させています。同艦は空母ではないものの、飛行甲板を使ってヘリコプターや無人航空機(UAV)の発着艦を行え、船内の格納庫にヘリコプターなら19機、UAV(無人航空機)なら30機を収容でき、飛行甲板上にヘリコプターは10機、UAVであれば11機を並べることができるといいます。
こうした実績を基に、次の段階として正規空母の取得を計画したのでしょう。トルコ海軍では、将来空母で国産の「ヒュルジェ」軽戦闘機や「バイラクタル・クズルエルマ」無人戦闘機、「バイラクタルTB3」無人機、そして開発中のステルス無人戦闘機ANKA-3などを搭載するとしています。
これら航空機の搭載機数については明らかにされていないものの、トルコメディアによると格納庫に30機、甲板上に20機の計50機を計画しているとのことでした。
なお、2024年現在、ロシアが運用する正規空母「アドミラル・クズネツォフ」が全長305m、満載排水量約5万9000トンです。またインドが保有する正規空母「ヴィクラマディチャ」が全長283m、満載排水量約4万6000トンなので、トルコが計画する将来空母もこれらに近しいものと言えそうです。