ZOZO、コーデアプリ「WEAR」で好みのジャンル診断や検索が可能に! フルメイクのお試し新機能も

ZOZOが運営するファッションコーディネートアプリ「WEAR」は、5日9日「WEAR by ZOZO」としてリニューアルした。同日、記者発表会が行われ、「niaulab by ZOZO(以下、似合うラボ)」を通しての発見やAIを活用した新機能などについて説明した。

○■「似合うラボ」で得た知見とは

今回のリニューアルでは、新機能として「好みのジャンル傾向診断」を追加。冒頭に登壇した、ZOZO 代表取締役社長 兼 CEO 澤田宏太郎氏は、「似合うラボを通して、データもかなり集まりました。”似合う”の見つけ方には『ジャンル』『味付け』『与えたい印象』『体系の悩み』の4大要素があることに行きつきました」と話す。

2022年12月にオープンした「似合うラボ」は、ZOZO独自のAIとプロのスタイリストの知見を掛け合わせ、「似合う」を見つけるという超パーソナルスタイリングサービス。累計体験者数は1,000人で、体験満足度は10点中平均9.2、似合うが見つかった割合は96.6%と高い満足度になったという。さらに、「似合うラボ」を体験した人の行動変容については、ZOZOTOWNへの訪問頻度は約1.5倍、購入金額は約2倍とポジティブな結果となった。

澤田氏は「“似合う”を届ける最短距離は、その人が自分の言葉で言い表せないような潜在的なニーズをどれだけ掘り起こせるか」だと話す。また、その人の好きなジャンルにくわえ、体系などさまざまなパターンがあるが、「似合うラボ」での研究によってある程度分かってきたそう。

「”似合う”とは何かというデータとアルゴリズム、ノウハウを積極的にZOZOTOWNやWEARに組み入れていくことが今後の目標です。最終的にはWebの世界だけではなくリアル店舗単独でのサービスも視野にいれています」と今後の展望について話す。さらに、「ファッションを売るZOZOから、ファッションの”こと”なら何でもZOZO目指していく」と語った。
○■AIを活用し、”似合う”を提案

続いて、ZOZO ブランドソリューション本部 本部長 風間昭男氏、ZOZO ブランドソリューション本部 WEAR推進部 ディレクター 藤本真美氏が登壇し、AIを活用したパーソナライズ機能とメイクコンテンツ機能について説明した。

同社調査によると、約97%がSNSなどでコーディネートの情報収集をしており、約85%が自分好みのコーディネートを探しているという結果に。一方、実際に求めているコーディネート情報が見つかるかと聞いたところ、約7割が見つからないと回答。また、どのようなキーワードで検索すべきか悩む人も約7割という結果が明らかになった。

今回のリニューアルについて、3つポイントを挙げた。1つめは、ファッション診断による好みの数値化。リニューアル後のWEARに初めてアクセスすると、「ファッションジャンル診断」が表示され、好みのコーディネートを5枚以上、50枚まで選ぶことができる。診断結果は全144パターンで「似合うラボ」の知見をもとに導き出した12種類のファッションジャンルによって構成されている。ユーザーは、好みに近いコーディネート検索ができるほか、ジャンルを組み合わせて絞り込み検索が可能だという。

2つめは、メイクコンテンツの追加。藤本氏は、「メイクに興味を持ち始めたばかりでメイクのやり方が分からない、憧れのインフルエンサーのメイクを試してみたいといった、さまざまな理由によるメイクのお試し需要にお応えできる機能となっています」と話す。

メイクコンテンツは、ファッションコーディネート投稿機能と同様に、メイクで使用したコスメアイテムをタグ付けして画像・動画投稿が可能。ZOZOTOWNやZOZOCOSMEで取り扱いのあるアイテムはメイク投稿詳細からスムーズに購入ができる。

また、約500種類(5月9日時点)のフルメイクをARで試すことが可能。自分に似合うメイクを探し、ビフォーアフターを確認できるほか、スライダーでメイクを好みの濃さに調整できるなど、簡単な操作でさまざまなメイクを試すことができる。

インフルエンサーや一般ユーザーのよりリアルなフルメイクを試すことができるため、日々のメイクの参考や自分に似合うメイクが探しやすくなるのではと藤本氏。

最後は、ZOZOTOWNとWEARの連携について。ZOZOTOWNでお気に入り登録しているアイテムや過去に購入したアイテムの着回しコーデイメージなどを簡単に探すことが可能になり、これまで以上にシームレスに連携していくと風間氏。ZOZOTOWNで気になるアイテムや購入済みアイテムを使用したコーディネート、メイクなどもWEARで探せるようになる。

風間氏は今後について「WEARはユーザーさまと当社が持つファッションデータ、そして今回導入するAIやARといったファッションテックを組み合わせて、これまでより幅広い需要に応えていきたいと思います。そして、新しい自分が見つかる、探しやすくなるサービス提供を目指していきます」と力を込めた。