那覇市有地を巡る交渉取りまとめに関して現金計5千万円を知人女性と連名で受け取った疑いがある那覇市議会議長の久高友弘氏(74)は2日、議会運営委員会で陳謝したが、自ら説明の場は設けなかった。報道陣と受け答えする際も立ち止まることはなく、議長室にこもってそのまま姿を消した。(社会部・城間陽介、矢野悠希)
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■終始うつむき目を閉じる
議会運営委員会に出席した久高氏は終始うつむき加減で、時折、目を閉じたり手元に目をやったりした。発言はしなかった。
委員による報告が一通り済むと、久高氏は立ち上がり、「議長として、議員の皆さん方には大変な心配と大変な苦労、迷惑をおかけした」と頭を下げた。
終了後、議長室に向かう久高氏に報道陣が追いすがった。市民への説明責任を問う記者に「いやいいよ、やってるよ」「これはもういい。後で、でいい」といら立つ場面もあった。
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議長室に入った久高氏が出てくるところを出入り口で待ち構える報道陣。しかし1時間以上たっても出てこない状況が続いた。
市職員が議長室に入ると久高氏の姿はなく、「もぬけの殻状態」。出入り口は他になく、ある職員は「ベランダを通って移動したのか。私たちも分からない」と戸惑った。
委員会で「釈明できるような取り組みをさせていただきたい」と、自ら経緯を説明する姿勢を示した久高氏だったが、直後に姿が見えなくなった。