天の川がうつる絶景に『16万いいね』 「美しすぎて、涙が出てきた」

『七夕の伝説』で有名な、天の川。
観測しやすい場所や時期はありますが、7月7日のみ現れるわけではなく、年中見ることができます。
「今まで見た中で一番きれいな富士山と天の川だった」
こんな文章とともに、X(Twitter)に投稿された1枚の写真が16万件以上の『いいね』を集めるほど、話題になっています。
「幻想的すぎる」という声があがった、写真がこちら!
写真の上部にうつる、神秘的な色合いの天の川。その下には、日本を代表する山である富士山がそびえ立っています。
息をのむような絶景の写真に、称賛のコメントが多く寄せられました。
・これが日本なのか!美しすぎる。
・映画みたいな景色…。涙が出てきた。
・こんな写真を、人生で一度でいいから撮ってみたい。
中には「これ、どうやって撮影したんだろう」「場所が気になる!」という声も。
そこで、写真を撮影、投稿したけいしろ(@keishirooooon)さんにお話をうかがってみました。
――けいしろさんの、プロフィールを教えてください。
大阪府在住で主に星をメインに、東海から中国四国あたりまで撮影に行く『週末フォトグラファー』のサラリーマンです。建築写真も好きで、年に一度ほど東京に行って撮影しています。
――今回の写真の撮影場所は?
精進湖の山の上です。日時は2024年3月16日の3時から4時半あたりです。
――山登りは大変だったのではないでしょうか?
精進湖の上の峠は、登山に慣れている人で1時間半ほどかかります。
私は初登山かつ、時間が夜中であることと、残雪や凍結が多数ありましたので3時間近くかかりました。
登っている間は、富士山が見えなくて、撮影スポットにたどり着いた時にのみ富士山に出会うことができます。メンタル的に3時間はかなり苦痛でしたが、友人2人と一緒に登ったので、その点は少しだけ気分がマシでした。
――撮影スポットにたどり着いた時の気持ちは?
切り立つ崖のような所で、落ちたら即死のようなスポットなのですが、ものすごい絶景で心を奪われました。
やっぱり、カメラのほうが星や景色はきれいに撮影できるのですが、撮影中眺めていると写真だけでは伝わらない達成感や、ずっと行きたかった所にやっと来れた満足感にひたれたのを覚えています。
しかし、めちゃくちゃしんどかったので、二度と来なくていいように、カメラの露出の設定を合わせました。 そこから1時間半ほどはカメラだけがインターバル撮影(一定間隔で撮影を繰り返し行う機能)で撮っていたので、かなり暇でした。
――写真の編集にも力が入っているように見えますが。
レタッチは『Photoshop』(写真の編集や加工ができるアプリケーションソフト)を使いました。『色被り補正』という処理に3時間ほどかかりました。後は『フラット補正』といって、空の明暗差を揃えるような処理と、色の炙り出し処理を2時間ほどやっていたと思います。かなり大変でした。
これだけ時間をかけてこだわり、美しい写真を生み出した、けいしろさん。
そんな、けいしろさんでも、現地に着いた時「写真だけでは伝わらない達成感や満足感があった」と語っていたのが、印象的でした。
仕事や家事などで忙殺されていると、休みの日でも遠出することを躊躇してしまい、家にこもりがちな人も多いでしょう。
しかし、けいしろさんはサラリーマンとして働いている『週末フォトグラファー』。
もちろん、人それぞれ生活環境は違いますが、たまには足を延ばして、けいしろさんのように行きたい場所に時間と体力をかけて行くことも、人生を彩るうえで大切なのかもしれませんね!
[文・構成/grape編集部]