道譲らないとダメ? たまに遭遇する「民間の緊急車両」どう対応すればいいのか

緊急車両といえば救急車や消防車、パトカーが代表的ですが、なかには、あまり見かけない車両が通ることも。実は緊急車両は「公共」のものだけではないのです。
緊急車両といえばパトカー、消防車、救急車などが代表的ですが、赤色灯を回転させサイレンを鳴らして近づいてきた車両に道を譲ると、たまに見慣れない車両のケースがあります。実は緊急車両の種類は意外と多いのです。
道譲らないとダメ? たまに遭遇する「民間の緊急車両」どう対応…の画像はこちら >>東京ガスの緊急車両(斎藤雅道撮影)。
公共の緊急車両には、パトカー、救急車、消防車のほか、自衛隊の警務車両や化学防護車両、道路管理者のパトロール車両などが該当します。
これらに対し“民間の”緊急車両もあり、電力会社、ガス会社、水道会社などの車両が該当します。漏電・停電、ガス漏れ、水漏れなどは放置しておくと事故の危険性やインフラに大きなダメージを与える可能性があるため、緊急作業のために急行する関係で、緊急車両として公道でサイレンを使うことが認められています。
ほかにもJR各社が緊急車両として使用できる社用車を保有しており、鉄道関連の保線やき電線の重大なトラブル、踏切内で事故が起きた際に急行できるようになっています。交通機関では他に、前出した道路管理車両のほか、JAF(日本自動車協会)の車両などもあります。
これら緊急車両は公共・民間どちらも、緊急を要する場所に急行するための「優先通行権」というものを持っています。そのため、たとえ民間の車両が赤色灯を点灯させ、サイレンを鳴らしている状態で移動しているときでも、公共の車両と同様、一般車両は道の端にクルマを寄せ、車両を通す義務があります。
仮に進行を妨害した場合は、「緊急車妨害等違反」として違反点数1点と普通車の場合は反則金6000円が課せられることになります。
ちなみに、黄色や青色の回転灯を装備した車両も見かけることがありますが、黄色の回転灯は主に、国土交通省やNEXCO各社で道路維持・修繕や道路標示の設置などに用いる車両に使用されます。青色は「青パト」と呼ばれる、防犯用のパトロールカーに使用されており、警察と運輸支局などの許可を受けた団体が使用していますが、サイレンを鳴らし急行する緊急車両ではありません。