原子力規制委員会は３月６日、柏崎刈羽原発の稲垣武之所長への聞き取り調査のあと、「春ごろ」としてきた追加検査結果の取りまとめ時期がずれ込む可能性を示唆しました。
テロ対策上の不備が相次いで発覚した柏崎刈羽原発。
原子力規制委員会は２０２１年４月、事実上の運転禁止命令を出し、それから２年近く、改善策を確認する追加検査を行っています。
６日の聞き取り調査は、テロ対策の進捗について、発電所のトップに直接確認することがねらいです。
【原子力規制庁 柏崎刈羽原発追加検査チーム 古金谷敏之チーム長】
「東電の対策が進んできていて、ある程度、色んな成果も出てきている。一方でまだ残っている課題もある。今後の取り組みについて、どう考えているかお聞きしたい」
約５０分にわたって行われた稲垣武之所長への聞き取りでは、原子力規制委員会の委員が行った現地調査も踏まえ、今後の課題についても共有したということです。
【原子力規制庁 柏崎刈羽原発追加検査チーム 古金谷敏之チーム長】
「検知の防護設備について、課題がまだある。色んな課題があったときに、それを発電所の中で共有して、改善を図っていく。そういう仕組みの有効性について課題がある」
原子力規制委員会は追加検査の結果を春ごろまとめる方針を示してきましたが、検査チームの担当者はこの日、「延びる可能性もある」と話しました。