スズキの「ジムニー/ジムニーシエラ」は相変わらず大人気だ。今でも月に5,000台くらいの勢いで売れていて、納車は1年待ちだという。そんな人気車のジムニーにも、いくつかの弱点がある。そのひとつが「オーディオ」だ。アルプスアルパインはジムニー乗りの音への欲求を満たすべく、新たな商品を発売する。
ジムニーの売れ行きは?
ジムニー/ジムニーシエラの現行型は2018年7月に発売となった。デビュー直後から人気の高いクルマで、この1年半くらいの販売実績を見ても合計で月間5,000台くらいのペースで売れ続けている。現在は海外のみで売られている5ドアタイプが日本に入ってくる可能性もあるので、ジムニー向けの商品については今後もさらなる「ビジネスチャンス」があるというのがアルプスアルパインの見方だ。
そんなジムニーにも弱点がある。オーディオやスピーカーの能力だ。アルプスアルパインによれば、ジムニーはフロントに10cmの純正スピーカー(コアキシャルの紙コーン)が付いているものの、装着場所が足元であり、なおかつクルマ自体がロードノイズを拾いやすい(遮音の性能が必ずしも高くない)ため、車内で音楽を聴く場合の環境としては、それほど良好ではないそうだ。ジムニーに乗っているアルプスアルパインの顧客からは、「絶対的に低音が出ず、ポコポコした音。高音がなくボンヤリした音」との声が届いているという。ちなみに、ディーラーオプションでフロント/リアに13cmのスピーカーを取り付けることは可能だ。
ジムニー専用のスピーカー、どんな仕組み?
そこでアルプスアルパインが開発したのが、「ジムニー/ジムニーシエラ専用メティオサウンド」(MetioSound)という商品。2024年9月に発売予定で価格は7.48万円(取付費込み)だ。
メティオサウンドは5cmのルーフスピーカー(天井に取り付ける)2個と16.5cmのドアウーファー2個からなるジムニー専用のサウンドシステム。天井のスピーカーから「サウンドが降り注ぐ」ので、走行中のロードノイズに負けない音楽再生を実現できるとの触れ込みだ。ドアウーファーは「しっかりと低音域を出せる専用のもの」(アルプスアルパイン担当者)を用意。装着しても車内のスペースが犠牲にならないところも特徴だという。
アルプスアルパインではこのほか、ジムニー/ジムニーシエラ専用の新商品として、10型の大画面カーナビ「ビッグX」とデジタルミラー(どちらもオープン価格)を発売する。ビッグXはスマートフォン連携で「Apple CarPlay」「Andoroid Auto」「Amazon Alexa」に対応している。スマホから飛ばした音楽やラジオを車内で楽しむという観点からも、ビッグXとメティオサウンドの相性はよさそうだ。