いすゞだけどトラックじゃない! さざなみマークのこのクルマは?


ブルーのさざなみに「いすゞ」の文字が描かれたフロントグリルのエンブレム。いすゞ自動車といえばトラックやバスが思い浮かびますが、昔はこんなスポーティーなクルマも作っていたんですね! さて、このクルマはなんでしょう?

ヒント:ユーミンの曲にも登場?

このクルマ、実はユーミンこと荒井由実(現:松任谷由実)さんの曲の中にも出てくるんです! 歌詞の中では「白いボディ」と歌われていますが……。

――正解は次のページで!


○問題をおさらい!

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○【答え】いすゞ「ベレット1600GT」

写真の個体は1965年製の「PR90型」。フロントグリルセンターには、いすゞの旧社章であるさざなみマークが付いています。フォグランプ埋め込み型の変形4灯ライトも含め、最初期型であることを物語る特徴ですね。

全長4m、幅1.5mというコンパクトなボディは尻下がりのおしゃれなデザインで、ボンネット内にはツインキャブレターで武装した1.6L OHVエンジンを搭載しています。球形の4速MTシフトを介してスポーティーな走りを披露してくれました。

アルミパネルを使用した美しいコンソールには、燃料、時計、水温、電圧、オイルの丸型メーターが埋め込まれ、ヒーター、フォグ、ヘッドライト、ウォッシャーなどのアナログスイッチがずらりと並んでいます。当時のスポーツモデルらしい仕上がりです。

ベレット1600GTは略して「ベレG」と呼ばれることが多く、ユーミンの名曲「コバルトアワー」には「海の匂いの冷たい風が、白いベレG包み始める♪」という歌詞が登場します。

現在はトラック/バスなど商用車のメーカーとして知られるいすゞ自動車ですが、かつては乗用車メーカーとして、「ベレット」をはじめ「117クーペ」「ジェミニ」「ピアッツァ」など数々の名車を生産していました。

それでは、次回をお楽しみに!

原アキラ はらあきら 1983年、某通信社写真部に入社。カメラマン、デスクを経験後、デジタル部門で自動車を担当。週1本、年間50本の試乗記を約5年間執筆。現在フリーで各メディアに記事を発表中。試乗会、発表会に関わらず、自ら写真を撮影することを信条とする。 この著者の記事一覧はこちら