今年の梅雨は短期集中型 夏は猛暑に エルニーニョ現象からラニーニャ現象に移行

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今年は梅雨入りが遅れていますが、梅雨入りが遅いからといって、梅雨明けも遅くなるとは限りません。今年の梅雨は、短期集中型になる可能性があります。梅雨入り直後から大雨になり、梅雨末期の豪雨にも警戒が必要です。今年の夏も暑くなるでしょう。
今年の梅雨は短期集中型になる可能性

今年の梅雨入りは、沖縄と奄美は5月21日ごろ、九州南部は6月8日ごろ、四国は6月9日ごろになりました。九州北部地方から東北南部の梅雨入りは、平年日を過ぎており、東北北部の梅雨入りの平年日は6月15日ごろです。ところが、前線の北上は遅れており、梅雨入りの発表は、まだありません。20日以降、九州から東北にかけて、広く雨が降りやすくなるでしょう。長雨の季節は、平年より遅いながらも近づいているといえそうです。梅雨入りが遅いからといって、梅雨明けも遅くなるとは限りません。今年の梅雨は、短期集中型になる可能性があります。梅雨入り直後から大雨になり、梅雨末期の豪雨にも警戒が必要です。日頃から側溝の掃除をして、家の周りの水はけをよくしておくなど、大雨への備えをしておくとよさそうです。
暑さにも注意 盛夏は今年も猛暑
梅雨の期間も暑さにも注意が必要です。曇りや雨でも暑くなることが多いでしょう。不快な暑さになりそうです。梅雨が明け盛夏到来となると、暑さも本格的になります。今年も猛暑になることもあるでしょう。できるだけ涼しい場所で過ごすなど、工夫が必要です。室内でも無理をせず、エアコンを使用するようにしてください。
短期集中型の梅雨になる原因は?

気象庁によると、昨年2023年春から続いていたエルニーニョ現象は終息し、今後、秋にかけて平常の状態が続く可能性もあるが、ラニーニャ現象が発生する可能性がより高い、とのことです。エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象です。逆に、同じ海域で海面水温が平年より低い状態が続く現象がラニーニャ現象です。通常、ラニーニャ現象発生時は、太平洋赤道域の西部では、海面水温が平年より高くなります。今後、ラニーニャ現象の発生に向かう影響で、太平洋赤道域の西部の海面水温は、過去30年で最も高くなる、もしくは過去の最高に匹敵するほど高くなる予想です。太平洋赤道域の西部で海面水温が高くなると、太平洋高気圧は北へ張り出しを強めます。梅雨明けがいつになるかは、まだわかりませんが、梅雨前線は一気に北上するとみられます。短期集中型の梅雨になる原因の一つです。
暑さの原因は?
エルニーニョ現象が発生した翌年は、地球全体の温度が上がることが知られています。地球温暖化の影響もあり、地球全体の温度がかなり高いでしょう。今年の梅雨から盛夏にかけての暑さの原因です。盛夏は、ラニーニャ現象の影響で太平洋高気圧が勢力を強めるため、暑くなる条件がさらに加わります。