ワニブックスはこのほど、『昭和の僕らはバカでした – “小学46年生”に突き刺さる! 「超ノスタルジックエッセイ」』(990円/仲曽良ハミ著)を発売した。
本書は、昭和52年生まれの著者が少年時代の思い出を漫画にした超自伝的エッセイ。ファミコン、ミニ四駆、ビックリマンなど、笑いと感動の全60話を収録した1冊になっている。
著者は、「アニメ化してほしいマンガランキング2024」1位を獲得した『しなのんちのいくる』作者の漫画家・仲曽良ハミ氏。日常生活のささいな出来事や、ユーモアに富んだ視点が共感を呼び、多くの読者から支持を得ているという。
今回は同書の中から、昭和の代表的なアイテムともいえる「黒電話」について抜粋。昨今、スマホの普及が急速に進んでいるが、著者は「黒電話」と「スマホ」にある”共通点”を見つけたという。思わずクスッとする着眼点に、ぜひ注目してほしい。
○黒電話に服
今でこそ「一人一台スマホ」なんて時代ですが、あの頃は一家に一台の黒電話を家族全員で使っていました。たいてい玄関や居間など家の共有スペースに設置され、ジリリリリリーン! というけたたましすぎるベル音で着信を知らせてくる。
受話器だけでもスマホより相当でかい。誰から電話がかかってきたのかでるまでわからないし、着信履歴などももちろん残らない……。
好きな女の子の家に電話しようものなら、お願いだから父親だけはでないでくれと祈りながらドキドキしてダイヤルを回したものです。そんな今の携帯電話とはくらべものにならないくらい超アナログな黒電話ですが、ぼくはスマホとのある共通点を発見したんですよ。
昭和のお母さんたちは黒電話に”服を着せたがる”傾向にありましたよね? レース状のものであったり、謎の花柄であったり。黒電話をまるで服のようにスッポリ布で包んでいました。
これって、今でいう可愛いスマホケースやキラキラしたスマホのデコレーションに近いものなのではないでしょうか。電話は昔から着せ替えが盛んだったのです。布やレースを組み合わせたヒラヒラのそれをわざわざ自作し、あの黒光りするボディに着せていたのですから。
正直、そうすることでつるつるすべって使いにくくなる面もすくなからずあったのですが、そこはお母さんたちも、もと少女。口出しはするまいと思っていましたね……。
○書籍『昭和の僕らはバカでした – “小学46年生”に突き刺さる! 「超ノスタルジックエッセイ」』(990円/ワニブックス刊)
同書ではほかにも、”子どもだった「あの頃」が楽しすぎて忘れることができない大人のあなた”へ向けたエピソードを数多く紹介している。気になる方はチェックしてみてはいかがだろうか。