紫とピンク色の長い胴体、大きな目が一つ…。JR西日本初のキャラクター「スキマモリ」が着々と知名度を上げ、グッズも多数販売され、人気キャラクターになっている。
そんな「スキマモリ」誕生の舞台裏を取材してみると…。
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「スキマモリ」は2021年に、子供の列車とホームの隙間での転落防止を呼びかける活動のために創作された。JR西日本と大阪市立デザイン教育研究所、大阪公立大学と協働し、「こども隙間転落防止プロジェクト」をスタートした。
その後、東急電鉄や京王電鉄も活動に参加し、「スキマモリ」のポスターも掲出され、全国的に知名度を高めた。最近は、クッションやアクリルキーホルダー、クリアファイルなどのグッズも販売されている。
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大阪市立デザイン教育研究所公式ホームページによれば、スキマモリの体長は14メートル。エクレアや隙間が好きで、趣味はかくれんぼとダンスだという。
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グッズ化されるほど人気キャラクターになった「スキマモリ」はネット上でもたびたび話題になる。
「こわかわいい…ユーモアの塊」「長い身体に沢山の足、大きな単眼とかめっちゃツボ」「単眼+両生類は反則」「妖怪ウォッチやポケモンのキャラと言っても違和感ありませんね」など、夢中になる人が続出。
紫とピンクの身体に大きな目が一つと、一見グロテスクに思えるが、不思議と愛着が湧く。「スキマモリ」はいかにして爆誕したのか。
キャラクターのデザインを考案した大阪市立デザイン教育研究所に取材したところ、様々なエピソードが明らかになったのだ…。
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「スキマモリ」が生まれたのは、電車の隙間に子供が落ちてしまう事故が多々あったことがきっかけだという。
大阪市立デザイン教育研究所の担当者は、「JR西日本のビデオを見ると、お父さんが一生懸命追いかけているのに、子供が隙間に落ちてしまうんです。ホームドアがあっても隙間から転落するリスクがあり、とくに10歳以下の子供の隙間転落の割合が高いことも分かっています。学生たちと、子供に自分で注意してもらうことが重要だと考えました」と、説明する。
まさに子供を守る救世主と言える。“公式プロフィール”では体長14メートルとなっているが、これにも理由があるという。
担当者からは、「14メートルは電車の長さから取っていて、エクレアの形にしています。子供に注目してもらうため、特徴的な色や目立ちやすい目にしました」という回答が寄せられており、細部までこだわっていることが窺える。
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キャラクター誕生から約2年経ち、東急電鉄や京王電鉄も参加し、東京都内で「スキマモリ」を目にする機会も増えた。グッズもかなりの反響のようだ。
担当者は、「京都で開催されるスキマモリが登場するイベントには、東京から買いに来る方も多いです。学生たちも『自分たちが作ったものがこれほど人気になると思わなかった』と喜んでいます」と、笑顔を見せる。
「スキマモリ」の知名度が広がると共に、電車のホームでの転落事故がなくなることを願いたい。
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斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。旧ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。