駅の改札付近に置かれたホワイトボード。運行状況や遅延に関する情報が記載されるため、小まめにチェックしている人も多いだろう。
以前X上では、神奈川県の某駅にて発見された「謎の生物」のイラストに、称賛の声が多数寄せられていたのだ。
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9日、とあるXユーザーが「ふふってなった」と綴った1件のポストを投稿。
同ポストには、駅構内に設置されたと思しきホワイトボードの写真が添えられ、「つばめのひな鳥が飛ぶ練習をしてます。温かく見守ってあげて下さい。 生田駅長」という、駅からのメッセージが確認できる。
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なお、ボードの右下には「頭上注意」という吹き出しとともに、笑顔を浮かべた謎の生物のイラストが…。
そしてなんと、その下には「※ツバメです。すいません」という注意書きが添えられていたのだった。
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駅の優しい気遣いとメッセージ、そして味わい深いイラストは瞬く間に話題となり、件のポストは投稿からわずか数日で2万件以上ものリポストを記録したほど。
他のXユーザーからは「絵は似てる似てないでなく、魂(ソウル)が重要」「事象も文言も、そして全然似てないツバメの絵も、全てが微笑ましい」「生田駅に画伯がいる…」「絵も面白いし、優しくて素敵」「好きな惣菜発表ドラゴンの末裔!?」など、驚きと称賛の声が多数寄せられていた。
そこで今回は、こちらのツバメ(?)のイラストの詳細をめぐり、神奈川県川崎市の小田急線生田駅を運営する「小田急電鉄株式会社」に、詳しい話を聞いてみることに。
その結果、あまりに微笑ましすぎる舞台裏が明らかになったのだ。
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小田急電鉄に話を聞くと、ホワイトボードは元々「イラスト無し」の状態で、8日11時ごろから生田駅内に掲示されたものと判明。
その経緯について、担当者は「8日の10時頃からツバメが数羽、駅構内を低空で飛行しており、親鳥は障害物を避けられますが、ひな鳥はまだ不安定な飛行をしており、お客さまに接触する危険があると判断し、注意喚起のために掲示しました」と振り返る。
なお、ツバメ(?)のイラストが加わったバージョンは、同日の21時頃から掲示を開始したという。
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話題のイラストと注意書きについて、小田急電鉄の担当者は「イラスト担当者が下絵を主任に相談したところ『どう見てもツバメには見えない』と判断され、説明文を追加することにしました。ツバメをイメージし、一生懸命描いた結果です」と説明している。
また「このボードは、当務の2名が思いつきで作成したものです。今後定期的に行う予定はありませんが、ひな鳥が巣立ち、駅構内からいなくなったら撤去する予定です」とのコメントも得られ、翌年以降も見られるワケではなさそうだ。
しかし、描き手の優しさと温かさが伝わってくるイラスト、および画風のファンとなり、「風物詩」として待ち望むユーザーは、決して少なくないだろう。
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秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。