『あずきバー』はかじらないで! 井村屋の助言に「マジかよ」

暑い季節になると食べたくなるのが『アイス』。アイスの中でも長年愛され続けているのが『あずきバー』です。
あずきバーはほんのり優しいあずきの甘さが感じられる商品で、最大の特徴といえるのがその『硬さ』。
冷凍庫から出したてのアイスを食べようとしても、まったく歯が立たなかったという話もよく聞きます。
そこであずきバーの秘密に迫るべく、井村屋グループ広報の担当者に直接取材しました。
画像提供:井村屋グループ
1973年に誕生したあずきバーは、シンプルな原材料かつ、素朴でどこか懐かしく飽きない味わいで、人々に愛されてきたロングセラー商品。
井村屋グループの広報担当者によると、あずきバーの特徴的な硬さの理由としては以下の3つが挙げられるそうです。
1.空気の含有量が極めて低いため
2.乳原料がまったく入っていないため
3.乳化剤や安定剤といった添加物を使用していないため
「一般的なアイスは乳成分に空気を含ませ、安定剤で調整して柔らかい食感にしています。あずきバーは『ぜんざいを冷やしてアイスにできないか』という着想のもと開発されていて、空気・乳原料・乳化剤・安定剤が入っておらず、結果として硬い仕上がりになっています」
あずきバーの硬さは意図的なものではないようです。
実は発売当初は現在よりも砂糖の使用量が多く、今より柔らかい食感でした。しかし時代の変化に合わせ、甘さを控えめにしてブラッシュアップした結果、今の硬さに変化を遂げたそうです。
時代の変化とともに硬さが変化したあずきバー。小さな子供や歯の弱い人でもおいしく食べるにはどうすればよいのかも聞いてみました。
「冷凍庫から出した直後は特に硬いので、かじるのではなくなめて食べるのがおすすめです。ただしアイスが唇や舌に張り付き、場合によっては出血することがあるので、アイスの様子を見ながら食べてください」
上記の注意事項はあずきバーのパッケージにも記載されています。
あずきバーを食べる際の環境条件によって溶けるスピードが変わるため、具体的なベストの食べ頃を伝えるのが難しいとのこと。あずきバーは『添加物不使用』なので溶けるのが比較的早く、スムースに柔らかくなるため、様子を見ながら食べ頃を判断していくのが望ましいそうです。
また公式サイトに紹介されているアレンジレシピ『あずきバーのバナナスムージー』は、硬いあずきバーを食べやすくするために考案されました。サイトを参考にいろいろとアレンジしてみるのも、おいしく食べるための1つの手です。
画像提供:井村屋グループ
井村屋の公式サイトでは、上記で紹介した『あずきバーのバナナスムージー』をはじめとする、さまざまな商品を使ったアレンジメニューが紹介されています。
どれも意匠を凝らしたメニューばかりで、試してみたくなること間違いなしです。このようなアレンジレシピが生み出された経緯についても聞いてみました。
「アレンジレシピを紹介しているのは、『さまざまな形で井村屋の商品を楽しんでもらいたい』という思いからです。商品によっては容量が多いものもあるため、いろいろな楽しみ方で最後まで使い切ってもらうためにレシピを提案しています」
井村屋の社内でアイディアを募って試作をしたり、料理研究家の先生に依頼したりしてアレンジレシピが生まれているそうです。
なおあずきバーの原材料は、砂糖・あずき・水あめ・食塩のみとシンプルなため、アレンジの幅が非常に広いのも特徴。井村屋の公式サイトを参考に、お気に入りの食べ方を見つけてみてはいかがでしょうか。
[文・構成/grape編集部]