「地域に誇れる食」をコンセプトに、地域内の優れた一次産品や加工食品を認定する「館山ブランド」に、「吉田米屋の甘酒」が選ばれた。加工食品部門では2件目の認定。市役所で発表会が行われ、森正一市長が事業者に認定証を手渡した。
「館山ブランド」は、本年度から本格運用を始めた市の認定制度。市内で生産された農水産物や、農水産物を原材料に使った加工食品の中から、特徴や品質、将来性や安全性などに優れたものを選び、市の産業振興と食のまちづくり推進を目指す。
昨年4月にモデルケースとして、一次産品部門でJA安房野菜部会館山市清浄そ菜組合の「かんべレタス」が、加工食品部門で須藤牧場の「須藤牧場低温殺菌ノンホモ牛乳」がそれぞれ認定を受けた。
本年度分は2部門で計6商品の申請があり、「たてやま食のまちづくり協議会」協力の下、厳正に審査。米穀類の加工や販売などを手がける「サングリーン」の「吉田米屋の甘酒」のみが認定された。認定品を広くPRするため、館山ブランドのロゴマーク公募も行われ、579件の中から市川市在住の会社員、阿部剛さん(62)のデザインが採用された。
同商品はこうじから自社で手作りし、保存料や添加物は使わず、アルコール分もゼロ。子どもや妊婦でも安心して飲めるという。「五代目 吉田米屋」店長の吉田育世さん(39)は「お米の市場価値が下がっていく中、どのように価値が出る商品を作れるか考えた結果、お米だけを使った甘酒ができた。館山の米がもっと周知され、たくさんの人に召し上がってもらえるよう頑張る」。阿部さんは「館山ブランド推進のお役に立てれば」と話した。