【実食レポ】京樽の「うなぎちらし」「うなぎ鮨」が激ウマ! 伝統的な職人技がカジュアルに楽しめる逸品

いよいよ夏も目前……というか、すでに夏本番に入ったと勘違いしてしまいそうな暑さが続いている。

来月には土用の丑の日も控えており、まもなく和食系の飲食店の多くが“うなぎモード”に突入するタイミングだが、早くも絶品うなぎを販売して話題を集めている店がある。お持ち帰り鮨の専門店「京樽」だ。

毎年人気の「うなぎちらし」と「うなぎ鮨」が今年も登場したと聞きつけ、今年もさっそく実食! その詳細をレポートしよう。

▼濃厚な旨みと甘み、酸味のバランスが絶妙! 「京樽」のうなぎメニュー2種

鮨のテイクアウト専門店として都内を中心に展開する「京樽」。そのルーツは京都の割烹料理店にあり、すでに90年以上もの歴史を持つ老舗中の老舗である。

手土産用にバッテラを作り始めたことなどをキッカケに鮨にも力を入れて今に至るということだが、そもそも日本の伝統料理に対する造詣自体が深く、看板商品の「茶きん鮨」などはまさに長年の歴史に培われた伝統的な職人技が光る逸品だといえる。

そんな京樽が毎年この時季に販売する「うなぎちらし」や「うなぎ鮨」は、実際のところマジでウマい。格式ある老舗に対してこんなチープな表現もどうかとは思うが、マジでウマいんだからしょうがない。手間もかかっているし、それでいてコスパも高く、サクッとテイクアウトできるからカジュアルに楽しめる。食欲が落ち気味の夏でも手軽に滋養強壮がつけられるし、これを試さないなんてもったいないでしょ!

……ということで、そろそろ実際に今年のうなぎメニューを食べてみよう。

まずは「うなぎちらし」から。

この佇まい……。いや~、すごい高級感。それでいて税込950円と、1000円を切るコスパである。

まずは付属のタレをかけて……

山椒もパラパラっと……

うん、ハンパじゃない。色気がハンパじゃない。

それではいただきます!

あ~……幸せ。うっま~……。

フワフワとした柔らかさとほどよい弾力、香ばしさを伴った上品な風味、うなぎの旨みを引き出す濃厚な甘ダレ、そして京樽ならではの程よい酸味の酢飯……これらのハーモニーがマジで絶妙!

錦糸卵も食感と旨みという点でいいアシストをしてくれているし、うなぎの下に散りばめられた漬物、おそらく“さくらつぼ漬け”のパリパリした食感とほのかな酸味がまたいいアクセントとして主張。このすべてが見事なバランス感を演出し、夏バテ気味だった食欲をビビッと刺激しまくってくれる。

うなぎだからちゃんとした重厚な旨みがある。うなぎなのにサッパリ爽やかな後味が残る。この一見矛盾しそうなふたつの感想がまったく無理なく両立している。ホントこれ、夏にピッタリ。インスタントの味噌汁も用意しておけば、結構な贅沢な一食になるに違いない。

ちなみに、付け合せの卵焼きもめちゃウマであることも付け加えておきたい。結構ちゃんとした甘みを感じるタイプの卵焼きなんだけど、これが甘ダレの効いたうなぎと相性バツグン。そうか、うなぎも卵焼きも甘みがあるからこそ、酢飯やさくらつぼ漬けの酸味が活きてくるんだろうな~(もちろん、その逆もまた然り)。いや~、本当に素敵なバランス感!

続いては……

うなぎ鮨。大きめの鮨が4貫でお値段なんと税込600円! 正直、うなぎでこの値段は破格だろう。うなぎといえば当然、押しも押されぬ高級食材である。かなり利幅を抑えてくれているに違いない。なにもかも物価高の時代に、ありがたやありがたや……!!

お~っ、こっちもシャリの間にさくらつぼ漬けが入ってる! 嬉しい~! 一度うなぎちらしで味わってしまうと、もうさくらつぼ漬けがないと物足りなく感じてしまうに違いない。本当にそう思えるくらい、しっかり存在感があるんだよな~。

実際に食べてみると……

ウッッッッマ!!(笑) 笑えるくらいウマい。うなぎとタレの超濃厚な旨みが口の中いっぱいに広がっていく。

うなぎはタレをつけて焼き、またタレをつけて焼き……という工程を3回繰り返し、最後にまた濃いめのタレをつけて鮨にしているのだとか。そりゃあ味わいも濃くなるわ~。 うなぎの食感はフワフワで、弾力は少なく、むしろ口のなかでトロ~ッととろけていく感じ。皮目を包丁で細やかにたたいているらしいが、それがきっと、このなめらかな口溶けに繋がっているのだろう。

そしてやっぱり、酢飯とさくらつぼ漬けのサッパリ感ね。真面目な話、こんなにさくらつぼ漬けを上手に使った商品、なかなか類を見ない気がする。個人的にさくらつぼ漬けは大好きだけど、一般的にはお弁当の脇にちょこっとだけ乗せられていて、弁当と一緒にレンチンされちゃうものだから食べる頃には無駄に熱いし食感も変になってるし……みたいな不遇のケースが多いがするが、この鮨には必要不可欠。日本の伝統料理を極めた職人技って、こういうところでも光るんだな~。

ということで、今年も間違いない仕上がりを見せた京樽の「うなぎちらし」と「うなぎ鮨」。店舗の近くを通りかかることがあれば、ぜひ一度お試しあれ~!