食品の「常温で保存してください」という文章が気になったことはありませんか。
常温とは何度を指すのか、30℃を超えても平気なのか…。気温が高い日が続く時期には特に注意したい、食品保存について考えてみましょう。
暑い日が続くと、キッチンでの料理も一苦労。手軽に食べられるレトルト食品や、すぐに調理できる常温保存品に助けられることも多いですよね。
ただ、気になるのは「室温が高くなりすぎたら腐らない?」「そもそも常温って何度までを指すの?」ということではないでしょうか。
いくら常温保存が基本の食品だったとしても、高温多湿、日中に室温が30℃を超えることも珍しくない状況では、「どこからどこまでならOKなの?」と迷うのは当然かもしれません。
ボンカレーをはじめ、多くの常温保存食品を手がけている大塚食品の公式サイトでは、室温が30℃を超える場合の常温保存について解説していました。
条件は『室温が30℃を超えた場合』『常温で保存する製品をそのまま保存しても問題ないか』の2点です。大塚食品は以下のように記載していました。
夏場は特に直射日光の当たらない涼しい場所に保存してください。長時間30℃を超えた場所に保存されると風味の変化が早まりますのでご注意ください。冷蔵庫に入れなくても問題はありません。
大塚食品 ーより引用
この情報によると、条件によっては風味の変化が早まるものの、冷蔵庫に入れず常温で保存しても問題はないようです。これなら安心して食べられますね。
とはいえ、せっかくなら風味の劣化は抑えたいもの。できるだけ涼しい場所に置き、おいしくいただきましょう。
常温保存ができる食品といえば、缶詰、ビン詰め、レトルト食品です。どれも腐敗を抑えながら保存できますが、「長く保存できるといっても賞味期限はあるわけだし、半永久的ではないよね」と思う人もいるでしょう。
『賞味期限』の点に注目して考えれば確かにその通りです。缶詰は約3年、ビン詰めは約6か月~1年、レトルト食品は約1~2年が賞味期限になっていることが多く、その間ならおいしく食べられるという目安になっています。
ただ、『腐敗するかどうか』という点においてはこの限りではありません。缶詰やビン詰め、レトルト食品は、製造の過程において『密封してから加熱殺菌』の工程があり、食品を腐敗させる菌が容器内に存在しないことになるのです。
そのため、開封しない限りは半永久的に保存できるという性質があります。
とはいえ、いくら腐らなくてもやはり味は落ちてしまうもの。場合によっては安全性に不安を持つ人もいるかもしれません。商品に記載された賞味期限や消費期限を守り、おいしく安全にいただきましょう。
[文・構成/grape編集部]