「主役は私たち」 アマゾン、女性50人だけで操業 国際女性デー、物流での活躍発信 船橋配送拠点

インターネット通販大手のアマゾンジャパンは「国際女性デー」の8日、船橋市浜町の配送拠点「アマゾン船橋デリバリーステーション(DS)」を女性従業員だけで操業した。同社では初の試み。物流業界への女性の進出を盛り上げる狙い。同DSは、管理職の半数超を女性が占め、同社の国内約100カ所の拠点の中でも特に女性が多い職場。この日は朝~夕の日勤担当の総勢約50人全員が女性で、性別にとらわれずに活躍できるとアピールした。
約50人は正社員や契約社員、パートスタッフら。業務フロアでの朝礼で女性管理職が「きょうは女性の生き方や無限の可能性を深く考え、発信する日。主役は私たち。安全第一に頑張りましょう」と呼びかけた。
準備運動で体をほぐすと、持ち場へ移動。商品の受け入れや配送地域・時間ごとの仕分け、宅配ドライバーに渡すまでの全工程を女性たちの手で行った。
同DSは、JR南船橋駅に近い大型の最新複合物流施設「MFLP船橋III」内にあり、2021年10月から稼働。通勤のしやすさなどから女性が多く、年齢層も幅広いという。車で30分圏内に届ける商品を毎日数万個扱うが、ネット通販が日用品分野にも普及し、商品は小型化。これに加え、バーコード管理で重さを事前識別し、無理な作業を防ぐ仕組みも導入している。
同DSの管理職でオペレーションマネジャーの中野雅月さん(34)は「物流業界は『男性社会』というイメージを取り除き、女性でも輝けると発信できたら」と期待。エリアマネジャーの佐藤友梨さん(38)は「女性の管理職やスタッフが多ければ、女性ならではの体調面などの相談も気軽にできる」と強調した。
今回の試みは、同DSの女性たちを中心に企画。シフト変更や応援メッセージボードなどで男性従業員の協力も受けた。国際女性デーの啓発ポスターにちなむバンダナも身につけた。