【安藤優子の本音】超大物セレブの資金力に支えられているバイデン大統領

米バイデン大統領とトランプ前大統領による先月末のテレビ討論会の余波が止まりません。かすれた声と言葉につまる弱々しいパフォーマンスで、身内の民主党議員からも大統領選からの撤退を示唆される始末です。
民主党系の読者が多数派といわれるニューヨーク・タイムズ紙も、アメリカの民主主義をトランプ氏から守るためにもバイデン氏は退くべきとの社説を突きつけました。ですが、当のバイデン氏とその陣営は、撤退はあり得ないとあくまでも強気です。その背景には何があるのでしょうか。
一つは、このところ陰りを見せているとはいえ圧倒的な集金力です。裁判費用がかさんでいるトランプ氏を大きく上回る選挙資金を調達してきたことはよく知られていますが、なんと問題のテレビ討論後の数日間ですら、40億円を超える資金を集めたとされています。
こうした資金集めに一役買っているのは、ハリウッドの著名なプロデューサーです。超セレブの邸宅できわめて少人数の資金集めパーティーを開いて億単位のお金を調達するのです。そうした巨額寄付者たちは、もしバイデン氏が再選されれば、ワシントンで行われる大統領就任パーティーに参加することができます。
私もこのパーティーを何度か取材をしましたが、イブニングドレスとタキシードに身を包んだ支援者たちがお酒を片手にダンスに興じ、盛り上がりも最高潮になったタイミングで大統領夫妻が登場、パーティーは一気にクライマックスに。その後は大統領夫妻もダンスに参加して、夜がふけるまで大騒ぎが続きます。
草の根支援者たちの献金が集金の柱というバイデン陣営ですが、実はこうした超のつく大物セレブたちの資金力に支えられているのです。彼らの支持がつなぎ留められる限り、バイデン氏はレースから降りないのかもしれません。(キャスター・安藤優子)