ソニー・ミュージックエンタテインメントの関連会社の契約社員で、アーティストのマネジメントなどを手がける自称「芸能プロデューサー」が、芸能活動の相談に乗るふりをして20代女性に睡眠薬を飲ませ、性的暴行を加えていた。
わいせつ略取と不同意性交の疑いで警視庁捜査1課に逮捕されたのは、東京都渋谷区の契約社員「鼻田拓」こと細川拓容疑者(41)。
細川容疑者は4月4日午後6時ごろ、女性と渋谷区の韓国料理店で会食し、飲食物に睡眠薬を混入。意識がもうろうとなった女性を近くのホテルに連れ込み、陵辱した疑いがもたれている。女性の帰宅後、異変に気づいた家族が119番通報し、病院へ緊急搬送。午後11時半ごろ、家族が女性を警察署に連れて行き、簡易検査で体内から薬物成分が検出された。細川容疑者の自宅や勤務先から睡眠薬が見つかったことから、警察は他に被害者がいないか、調べている。
女性は「目が回って呼吸が苦しくなり、記憶が途切れ途切れになった」と話しているという。
細川容疑者は2019年4月からソニー・ミュージックエンタテインメントの関連会社の契約社員になり、「プロデューサー」を名乗っていた。
「契約内容はドラマ、映画、CM、情報番組に関する主題歌および、挿入歌のタイアップ業務です。これまで業務上のトラブルはありません」(ソニー・ミュージックエンタテインメント広報部)
女性は3月下旬、知人を通じて細川容疑者と初めて会い、「実力のあるプロデューサーがいる」と紹介された。細川容疑者は女性に「今後は2人で会おう」と話していた。
「細川はかつて有名俳優が出演した映画のプロデュースやアイドルグループのマネジメントを務めたこともあった。女性はすでにいくつかの作品に出演していて、事件当日は細川の誘いで、今後の芸能活動について話をするため2人で酒を飲んでいた。女性は食事をしている最中、突然目が回り出し、意識が途切れたそうです。記憶はおぼろげながら、性的暴行を加えられたことは覚えているそうです」(捜査事情通)
調べに対し、細川容疑者は「ホテルには行ったが、わいせつな行為はしていない」と容疑を否認しているという。
業界大手のプロデューサーという立場を悪用して、犯行に及んだのか。