小中学校の給食費を無償化にする自治体が全国で広がっています。新潟市でも無償化を求め、市民団体が集めた署名を副市長などに手渡しました。
新潟市の野島副市長と夏目教育長に手渡されたのは、市民団体が集めた給食費の無償化を求める9300人あまりの署名です。
これまで2度提出したものと合わせると、3万2000筆を超えました。
【学校給食の無償化を実現する新潟市民の会 鈴木知子 共同代表】
「子どもの成長は一年一年待てない。一日も早くということで無償化を求めている」
文科省の調査では、給食費を完全無償化する自治体は全国で約3割に広がっている一方、県内では妙高市・阿賀町・湯沢町・弥彦村の4市町村のみで、対応が分かれています。
新潟市が完全無償化に踏み切れない理由は…
【新潟市教育委員会 夏目久義 教育長】
「人口が多く、事業費が膨大になるというところが一番のネック」
2021年は小学校で年間5万4000円、中学校で年間6万5700円だった1人当たりの新潟市の給食費は物価高騰の影響で今年は小学校で6万1000円、中学校で7万2500円に。
3年前と比べ、6800円~7000円増えています。
この給食費を新潟市が完全無償化する場合、36億円の財源が必要になるため、国の支援なしに実現することは難しいのが現状です。
【学校給食の無償化を実現する新潟市民の会 鈴木知子 共同代表】
「物価高騰分だけでもとにかく給食費を上げないでくださいという声が圧倒的。財政的な問題があるのであれば、まずは物価高騰分、次は段階的にというふうに話し合っていく」
新潟市は全国一律の無償化が望ましいとして6月、内閣府へ方向性を示すよう要望したということです。