「バント処理は他の学校よりも練習してきたと思う。ほころびが出た」。中山凱主将は悔しさをにじませた。再び甲子園の土を踏む夢がついえた専大松戸。強みのはずの守備でミスが重なり、勝ちが逃げていった。昨夏王者は5回戦で大会を去った。
市船橋との強豪校対決を一目見ようと、約6600人が会場に足を運んだ中での一回の攻防。ともに三者凡退だった。二回、先発の八津快洋が与えた連続死球が失点に絡み、先制点を許してしまう。三回途中からエース梅沢翔大を投入。ピンチを招きながらしのいでいたが、1-2で迎えた八回の守りで勝敗が決まった。
先頭打者を死球で出塁させると、犠打失策や犠打野選が重なり3失点。試合の流れを完全に相手に渡してしまい、九回の反撃は2死から1番土田悠翔が四球を選ぶのが精いっぱいだった。
春の県大会覇者でもある専大松戸。毎年高いチーム力を誇ってきたが、今大会3回戦の八千代松陰戦は八回に一挙6点を奪われるなど盤石とは言えなかった。8強を前に試合終盤の手痛い守りのミスで敗れ、持丸修一監督は「仕方ないんじゃないかな。失策しないまで厳しく練習できなかった指導者のミス。暴投続きでも代わる選手がいない。層の薄さもあった」。こう敗戦の弁を述べた。