息がある60代男性の死亡を宣告した救急隊員たち 許されざる誤判断で懲戒処分に

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倒れて意識不明だが明らかに息をしている男性について、「もう生きてはいない」と判断。救命措置を怠ったパラメディックたちがいたことについて、『People』『NBC 6 South Florida』などアメリカのメディアが報じている。
2月15日のこと、アメリカ・フロリダ州ピネラス郡で暮らす男性(65)が自宅で心停止の状態に陥り、意識を失った。
男性のピンチに気づいた娘のフィービーさんは、ただちに通報。これを受けてすぐに複数のパラメディック(高度な救命処置・緊急医療処置が可能な救急隊員)が出動し、男性の自宅に向かった。
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男性の唇は青く変色し体もどんどん冷たくなったというが、フィービーさんは必死に心肺蘇生を続けた。その場にいた友人も胸骨圧迫を行い、男性を救う努力をしたという。
この間に胸部が上下に動くなどしていたため、フィービーさんは「お父さんは生きている」「肺もしっかり動いている状態だ」と確信した。
ほどなくして到着したパラメディック2名にもそう伝えたが、パラメディックたちは脈を確認するだけで「死んでいます」と宣告したそうだ。
驚いたフィービーさんは「まだ息をしているんです」とパラメディックたちに伝えたが否定され、「もう亡くなっていますよ」「遺体からガスが発生しているだけです」などと説明された。

その後にパラメディックたちは現場を後にしたが、通報を受けて駆け付けた警察官が男性の状態を確認すると息をしていたため、ただちに救急車を呼んで男性を病院に搬送させた。
この件を重く見た当局は、パラメディック2名に出勤停止の懲戒処分を下したと発表。「申し訳ないことをしました」と謝罪し、問題を起こしたパラメディックたちが然るべきケアを怠ったことを認めた。
フィービーさんはメディアの取材に応じ「つらいですよ、腹が立ちます」「これから父の生活がどうなるのかなど、今はなにも分からない状態です」と述べて、悔しさをにじませた。
(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)