就職や転職、昇進や転居など、新たな門出を祝う歓送迎会シーズンがやってきた。今回はハレの日にふさわしい、粋な大人におすすめのステーキハウスをご紹介したい。2021年秋に恵比寿にオープンして話題沸騰中の「ピーター・ルーガー・ステーキハウス(以下、ピーター・ルーガー)」だ。
■とっておきの日を彩る、恵比寿に佇むステーキハウス
お店があるのは、恵比寿ガーデンプレイスの向かい。建物1階手前がブティック、レストランは3階までがレストランになったステーキハウスは、ハレの日にふさわしいれんが造りの高貴な雰囲気を醸す。
内装はカジュアルな雰囲気のブルックリン本店と異なり、ラグジュアリーでクラシカルなレストランの様相を呈す。荘厳な雰囲気のレセプションを抜けると、1階奥にはオーセンティックなウェイティングバーが現れる。
レセプション横の大階段に誘われ2階へ上がると、3階との吹き抜け構造を生かした、劇場スタイルの空間が広がる。
メインダイニングの2階はオープンキッチンの臨場感を堪能できるフロア、3階はやや落ち着いた雰囲気で食事を楽しめるフロアとなっている。2階と3階には、それぞれ10名で利用できる個室、1階にも8名で利用できる4部屋の個室があり会食にもうってつけだ。
■NYでNo.1に選ばれた本場ステーキハウスの味
1887年にブルックリンで創業した「ピーター・ルーガー」は、ドイツ系移民であるピーター・ルーガーによって誕生したアメリカで最も歴史の長いステーキハウスのつだ。1984年から今日に至るまで、「ザガットサーベイ」で「ニューヨークNo.1ステーキハウス」の評価を得続けていることからもその人気がうかがえるだろう。
ニューヨーカーが愛するステーキの秘密は、4人のオーナーファミリーのみが知る”牛肉選びの7つの基準”と、オーナーファミリー含め少数の調理スタッフのみが知る”秘伝のドライエイジ手法”にある。
毎週、複数の牛肉卸業者に足を運び、「7つの基準」を満たした牛肉のみを厳選。さらに温度、湿度、風を管理するドライエイジング手法で、牛肉本体の水分活性を促し、赤身肉の中心に向けてタンパク質とミネラルを凝縮させていく。「ピーター・ルーガー」では、特別な管理手法と工夫を加え、雑味を感じる不要な熟成臭を抑えることに成功したという。
質の高いUSDAプライムビーフを厳選していることから、ステーキに施す下味は塩のみ。約500度のオーブンで香ばしく表と裏面がカリッカリになるよう焼き上げる。
そこに無脂乳固形分と水分を分離して取り除いた澄ましバターを表面に塗ったお皿にステーキを移してカット。今度は皿ごと約500度のオーブンで5分程度火入れを行う。テーブルサーブされてもなお、肉と澄ましバターのジュワジュワとはじける音、そして芳しい肉の香りが漂い、躍動感のあるステーキタイムが訪れる。
一口目は、シンプルに澄ましバターをたっぷりかけていただく。分厚いステーキながらドライエイジング効果なのか、やわらかい肉質で雑味のない肉の力強い味わい、熟成香が感じられる。いただいたのはサーロインではあるが、脂のくどさもない。
その後はお好みで特製ソースの「ルーガーソース」や岩塩、コショウをつけていただく。「ルーガーソース」は数種類のフルーツやスパイス、ホースラディッシュを合わせたオリジナルを本国から輸入。後味軽やかでスパイシー、酸味も感じられる爽やかな味わいで、ステーキのうま味を引き立てる。
■ランチなら約200グラムのステーキもお得に味わえる!
本店と変わらない本場のステーキが味わえる「ピーター・ルーガー」だが、実は恵比寿店だけのお得なメニューもいくつか存在する。その一つが、2022年秋からランチタイム限定で提供がスタートした「熟成USDAプライムビーフ ステーキサンドウィッチ」だ。
食パンは肉のうま味が引き立つよう、デュラムセモリナ粉を使用した8枚切りパンを使用し、バターをたっぷり塗り表面を焼き上げている。そこに「ルーガー・ソース」を軽くあえた熟成肉ステーキとソテーオニオンを挟みサンドしている。
添えてあるポテトは、北海道産のジャガイモを牛脂で二度揚げしており、ホクホクと甘い味わいが特徴だ。ステーキサンドウィッチだけでなく、このポテトにも「ルーガー・ソース」がよく合う。
さらに2月16日からは新たに「アボカドBLTサンドウィッチ」も恵比寿店限定で提供がスタート。
同店で人気のオリジナルベーコンを使用し、ほんのり酸味のあるライ麦パンのサワードウに、まろやかなアボカド、みずみずしくフレッシュなトマトとレタスを挟み、シンプルにマヨネーズで味付けしている。薫香が印象的なベーコンと野菜がよく合うボリューム満点な一品だ。
食後に甘いものを食べたくなったら、訪れた人の多くが注文するというアメリカンなパフェをどうぞ。
シンプルなチョコレートとバニラアイス、ホイップクリームを重ね合わせた「ルーガーズ スペシャル “ホーリーカウ”ホット ファッジ サンデー」は、上部にピーカンナッツと「ピーター・ルーガー」の名が刻まれた牛のチョコレートとアメリカンチェリーがトッピングしてある。
本場さながらのビッグな見た目に驚く人も多いかもしれないが、ホイップクリームは植物性の自家製シュラッグのため、思ったよりも食後の重たさはなく、意外にもペロリと食べられてしまう。
節目の日やお祝いごとを華やかに彩る「ピーター・ルーガー」。日本にいながら味わえるニューヨーカーお墨付きのステーキハウスで、喜ばれる食事会を設定してみてはいかがだろうか。
※肉の値段などは毎週の買い付け価格と為替相場により、時価で提供
■Information
ピーター・ルーガー・ステーキハウス 東京
【住所】東京都渋谷区恵比寿4-19-19 Peter Luger Steak House Tokyo
中森りほ 中森りほ グルメ系Webメディアの編集を経て2017年よりフリーライターに。毎月各地を訪れ、ホテルや飲食店を中心に取材、撮影、執筆。フードアナリストの資格も持つ。 仕事実績:https://nakamoririho.com/portfolio/ この著者の記事一覧はこちら