ペイジ・グループはこのほど、国内1,123人、世界の51の市場およそ5万人を対象とした調査レポート「人材トレンド2024 – 期待のギャップ」を発表した。
同レポートでは、日本の働く人々が企業に何を期待しているのかを紐解き、企業が持っておくべき重要な知見を展開している。
まず、回答者の87%が転職に積極的であることが分かった。前年と比較すると、18%増。また、現在の給与に満足していても、新しいチャンスを歓迎するという人が9割いる事も分かっている。自身に合った企業文化のある転職先を探す意思のある割合も、59%見られる。
一方で「ウェルビーイングを維持するためであれば、昇給を伴う昇進でも辞退する」と答えた人の割合は38%にとどまり、前年より減少傾向。
同調査では、57%がハイブリッド勤務を行っていると回答。また、オフィス勤務に復帰したうちの約45%は会社の方針に従った上である事が分かっているが、その半数近くが転職を検討している。
さらに、中級・上級管理職の認識においては、個人としてはフレキシブルな働き方を重視しながら、人材定着の手段としてはその重要性を軽視するといった傾向が見られたという。
職場でのインクルージョンのレベルについての調査結果を見てみると、日本では「職場で本来の自分でいられない従業員」は79%、「職場がインクルーシブではないと考える従業員」は84%と、全世界の平均やAPACの平均を上回っている。
そのほか、「上級管理職に多様性の理解が欠落していると感じる従業員」が85%にのぼり、日本企業にとってDE&Iへの取り組みが急務である事が伺えた。