ライターチーム『キジカク』で執筆活動をしている、うーかさん。
アメリカに12年、台湾に2年在住の経験があり、海外ならではの面白い話題を探すことを日課にしています。
そんなうーかさんが、実体験や友人のエピソード、クスッと笑えるユニークなグルメや驚きのカルチャーなどを紹介します!
住む国が違うと、人々の生活様式も異なるものです。
筆者の住む台湾は、一見すると日本によく似た国ではありますが、「台湾では一人暮らしを好む人は少ない」など、ライフスタイルが異なる部分もあると感じました。
今回は日本人の筆者から見た、日本と台湾のライフスタイルの違いについて紹介したいと思います。
※写真はイメージ
台湾の人が一人暮らしをあまりしない理由として、家族と過ごす時間をとても大切にしている点があげられるといわれています。
台湾人と結婚した日本人が、「家族や親戚とのつながりの強さに驚いた」というのもよくある話。
実際ワーキングホリデーを利用して日本で働いていた台湾の友人も、すぐに家族が恋しくなり一人暮らしのさびしさに耐えられなかった1人。
あまりのさびしさから当初予定していた1年のワーキングホリデーを早々に切り上げ、わずか3か月で実家に帰ってしまったそうです。この話を聞いた時は、「台湾人ならではの理由かも」と思いつつ、ちょっとかわいいなと思ってしまいました。
その一方、実家暮らしの台湾人と話したことがありますが、「生活費などを家に入れている」という話は、ほとんど聞いたことがありません。
台湾では子供が家族にお金を出すケースがあまりないようなので、親孝行を重んじながらも家にお金を入れている人は少ないようです。
台湾の人が一人暮らしをあまり選ばない、もう1つの理由として、給料があげられると思います。
筆者が以前働いていた職場には、約30人ほどの台湾人の従業員がいました。ほとんどが筆者と同世代の20~30代の男女でしたが、一人暮らしをしていた台湾人は30人中3人だけ。
職種によって変わってはきますが、台湾の一般的な給料の平均値は日本円で16~19万円程度。もちろん、この金額は初任給ではありません。
日本のように長年働いていると給料が上がる制度はあるようですが、それでも日本と比べると少々低いように感じますよね。
それに対して台湾の首都・台北の家賃相場は、キッチンなしのユニットバス(バスタブなし)、8畳くらいの広さでも6~7万円くらいからです。
ひと昔前は家賃がとても安かった台湾ですが、どんどん値上がりし、2023年現在では、東京都23区のやや高めの地域と同じような家賃相場になっているのだとか。
台湾の一人暮らし向けの家
とても狭い家にも関わらず家賃が高いので、あまり一人暮らしをしたがらないようです。
ちなみに筆者が住んでいた台北にある物件は、バスタブ、キッチン、ロフト付きで、全部込みで14畳くらいの広さ。気になる家賃は日本円で約9万円でした。
写真だけを見ると、きれいに見えますが、築15年の物件なのに水漏れはするし、湿気が多いせいか壁や備え付けの家具など、ところどころカビが生えている部分も…。
台湾で家賃に見合う物件を探すのは、なかなか難しいかもしれませんね。
筆者が以前住んでいた家
実際のところ、台湾の人が実家から出ないのにはいろいろな理由があるでしょう。台湾人の性格や給与事情を考えながら、日本のライフスタイルと比べてみると面白いかもしれませんね。
[文/キジカク・構成/grape編集部]