メルシャン、30~40代女性に向けたローアルワイン「甘熟ぶどうのおいしいワイン スパークリング」発売

近年、健康意識の高まりなどを背景に、低アルコール・ノンアルコール飲料への注目度が高まっている。そこでメルシャンはアルコール分3%の『甘熟ぶどうのおいしいワイン スパークリング』を8月27日に、ノンアルコールの『贅沢ワイン気分 スパークリング』を9月3日に発売する。関係者は「育児や仕事で忙しい30~40代の女性に、ちょっぴり贅沢な気分を味わってもらえたら」とアピールする。

○■ワインが苦手な人にも! ほんのり酔える

『甘熟ぶどうのおいしいワイン スパークリング』は、ぶどう本来の甘さを追求した飲みやすい味わい。ワインが苦手な人でも楽しめる。アルコール度数は、ほんのり酔えるけど翌日に残らない”3%”に設定。容量は、やや小ぶりの290mlとなっている。

また『贅沢ワイン気分 スパークリング』は、まるでスパークリングワインのような本格的な味わいを追求したノンアルコール飲料。贅沢で華やかな気分が楽しめる。すっきりとしており、料理との相性も良い。容量は290ml。

○■未開拓の市場に展開

メルシャン 藤沢事業本部の山根宏斗氏が「商品の開発背景について」、同 橋本優香氏および鈴木由美子氏が「美味しさの秘訣について」詳細を語った。山根氏によれば、ここ数年、ワインの間口は全世代で減少傾向にある。ワインを飲まない理由については「アルコール度数が高いので翌日に残ってしまう」「渋い味が苦手」「仕事や家事が残っており、酔いたくない」といった声が多く聞かれるという。

その一方で、ノンアルコール市場は拡大を続けている。なかでもノンアルRTDなど、ビール以外のカテゴリーが市場を牽引中だ。ノンアルの飲用理由には「お酒気分を味わいたい」「休肝日をつくりたい」のほか、「味が好きだから」といったポジティブな理由も増えている。そこでメルシャンでは、まだ未開拓のローアルコール / ノンアルコールワイン市場に新商品を展開する。

「ターゲット層には、育児や仕事で忙しい30~40代女性を想定しています。忙しい中、少し息抜きしたい。次の日のこと・残っている家事などを考えると、度数の高いアルコールは控えたいけれど、ちょっぴり贅沢な気分を味わいたい。そんなお客様に向けて新商品のローアルコール / ノンアルコールワインをオススメしていきます」(山根氏)

課題は「味わい」だった。山根氏は「ワインのノンアル=ぶどうジュース、というイメージを覆す必要があります。市場に出回っている商品の『ワイン感がなく味が薄い』『ジュースのようで物足りない』といった評価を一変する味わいが求められています」と話す。
ここでマーケティング戦略部の橋本優香氏は『甘熟ぶどうのおいしいワイン スパークリング』の美味しさのこだわりについて「ブドウ果汁の良さを最大限に生かせるよう、ワインの配合にこだわりました。果汁の香りを引き立たせ、相乗効果を生み出せる、そんなワインを選定しています。藤沢工場製造のワイン×海外から輸入したワインのオリジナルブレンドで、メルシャンならではの味わいに仕上げました」と解説。さらには赤白それぞれ3種類ずつの果汁をバランスよく配合し、複雑な香味によるワインらしさを果汁のみで再現したことも明かした。

そしてマーケティング戦略部の鈴木由美子氏は『贅沢ワイン気分 スパークリング』の美味しさの秘訣について「いかにワインらしい香り、ワインらしい味わいを出すか、試作を重ねました」と切り出す。香味の課題解決に向け、開発チームは3つのポイントを重視した。まず、口中の香りを増強するために『乳酸発酵ブドウ果汁』を使用した。酵母発酵によりワインを作るように、乳酸菌による発酵で香りの元(前駆体)と乳酸を生成。柑橘香、戻り香を実現している。

次に「甘くない糖類」と「ワインの有機酸組成」に注目。味わいのふくらみ、収斂味のある酸味と穏やかな酸味の組み合わせを実現した。

そして最後に「加熱ブドウ濃縮果汁」を加えることで味わいを引き締め、複雑なコクを強化して仕上げた。

鈴木氏によれば『贅沢ワイン気分 スパークリング』は普段の食事ともよく合うとのこと。「揚げモノの油っぽさを、贅沢ワイン気分が流してくれます」と鈴木氏。また『甘熟ぶどうのおいしいワイン スパークリング』は、スイーツと一緒に楽しむのがオススメ。橋本氏は「たとえば冷たいバニラアイスであれば、フレーバーにブドウの香りが加わって濃厚感が増します」と説明していた。

近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら