台風や落雷、大雨、地震といった災害や、計画的な停電時に備えて冷蔵庫の使い方や備え方を見直してみませんか。
停電時の保冷時間はどれくらい?
冷蔵庫のドアを開閉しなければ、設置場所や季節によっても変動がありますが、2~3時間程度であれば、庫内温度は保たれます。つまり、数時間で復旧の見込みがあるならば、極力開閉回数を減らすことで食材を保つことができます。
あらかじめ停電が決まっている場合
冷蔵室でやっておくこと
予告があり、停電が決まっているのであれば、鮮度保持が難しい肉や魚は消費しておきましょう。台風のように数日前から通過予測が出ている場合も同様に、早く食べきりたい食材を中心にして調理をして食べ切るか、作り置きおかずにしておくと、停電時にも食事がとりやすくなります。買い置きをする場合は、常温保存できるものを用意しておきましょう。
冷凍室でやっておくこと
冷凍室はあらかじめ整理整頓をして、お互いが保冷剤の役目を果たすように立てて隙間なく収納するようにし、隙間があれば、保冷剤や水が入ったペットボトルを冷凍しておきましょう。ペットボトルの水は、凍ると膨張するので、2割程度水分を減らしてから冷凍するようにしましょう。
細かいことですが、製氷機の氷は画像のようにあらかじめジップ式の冷凍用保存袋に入れて保管しておくと、万が一氷が溶けたときにも処理がラクになります。
冷凍室へ入れておくとよい食材として、解凍後に食べられるようなものを入れておくと調理の手間も少なく、食事を確保することができます。
解凍後すぐに食べられる食品の例として、納豆や冷凍モッツァレラチーズ、きんぴらごぼう、肉加工食品、焼き芋などです。台風シーズンなどは、冷凍室の中身も気を付けておくといいですね。
停電が長引いたときは
冷蔵庫はできるだけ開閉回数を減らすことが庫内温度を上げないために大切なことです。とは言え停電が長引く場合には、保冷剤や凍らせたペットボトルを冷蔵室へ移して庫内温度の上昇を防ぎます。
置き方のコツは、冷気は下に流れる性質があるため、冷蔵室の上段にタオルを敷いてから、凍らせたペットボトルや保冷剤を置きましょう。溶けたペットボトルの氷は、飲料水や生活用水として使用することができます。
停電から復旧したらやること
まずは冷蔵庫の動作確認をしましょう。ドアを開けたときに庫内の明かりが点くか、運転音はしているのかなど、確認をしましょう。停電で冷蔵庫の設定が初期設定になっていたら、再設定をするとよいでしょう。
そして食材の状態をチェックして、傷んだ食品は、健康のためにも処分しましょう。
停電などに備えておくと便利なもの
災害時に電気やガス、水道といったインフラが止まってしまうと生活が不便になってしまいます。地震のように突然起こる災害もあれば、台風のようにあらかじめ予測ができる災害もあります。飲料水は1人1日3リットル必要とされ、最低でも3日分は家族分でストックしておきたいものです。食事は普段食べ慣れたものを用意しておくことで、食事がしやすくなるといったメリットがあります。台風の前にはおにぎりを素手ではなく、ラップでにぎっておくだけでもいざという時に安心できるでしょう。
災害時にあると便利なもの
断水した際は、生活用水を確保するのも大変になります。ラップやポリエチレン製のグローブに加えて、フライパン用ホイルも備えておくと、洗い物を減らすことができます。
例えば、おにぎりをフライパンで焼きおにぎりにすると、フライパンは汚れてしまいますが、フライパンホイルを使うことで、汚れたホイルを捨てるだけで洗う必要がなくなります。
そして、焼きおにぎりを器に盛る際も、器にラップを敷いておくと、食べ終わったらラップを外せばお皿は汚れません。これだけでも水の節約につながるので、ぜひ備えておいて欲しいアイテムです。
水の確保は空のペットボトルで
飲料水の確保は備蓄品で賄えても、生活用水を賄うことが難しい場合があります。そんなときは、空のペットボトルを再利用するとよいでしょう。日ごろから空いたペットボトルに水を詰めておき、適宜水やりなどに使って詰め替えて備えておくとよいですね。
また、100円ショップなどで売られている園芸用のペットボトルじょうろのアタッチメントを付けると、シャワーのようにもなるので、食器洗いなどで活用ができるでしょう。
生ゴミなど臭いが出るゴミを捨てられないときは、あらかじめ消臭袋を用意しておくと、室内でゴミを保管している際の臭いが発生しにくくなります。もし、消臭袋がない場合は、食パンの袋で代用が可能ですので、捨てずにストックしておくといいですね。
これからの台風シーズンや、天候不順などさまざまな要因で、インフラがストップしたときにも慌てずに行動できるように備えておきたいですね。
丸山晴美 外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している この著者の記事一覧はこちら