女性客を風俗に沈めたメンズコンセプトカフェのイケメン店長が、売春で得た犯罪収益と知りながら店の代金を受け取ったとして摘発された。
組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)の疑いで16日までに警視庁保安課に再逮捕されたのは、東京・秋葉原のアイドルメンズコンセプトカフェ「ノワール」の店長「もも」こと藤田祐哉容疑者(26)。
被害女性(23)と藤田容疑者は昨年12月、SNSで知り合った。もともとメンコンに興味があった女性が11月にオープンしたばかりのノワールをSNSで見つけ、メッセージでやりとりを続け、店に通うようになった。
そうして今年1月、藤田容疑者から「来月、バレンタインデー限定の36万円のシャンパンを入れて欲しい」と頼まれたものの、「そんなにお金持っていない」と断った。すると藤田容疑者は「金を稼ぐにはメンズエステがおすすめ。そこは本番行為があるから」と持ちかけ、性交渉のある墨田区錦糸町の「アロマプレミアム」を紹介。女性は藤田容疑者の指示に従い、2月上旬にエステ店で4日間勤務し、計27万円を稼いで、「エンジェル」という高級シャンパンを注文した。
「藤田は『もうすぐ店を辞めるから、オレと結婚しよう』と何度も囁き、女性をその気にさせていた。女性は風俗で稼いだ27万円のうち23万円をシャンパン代として支払った。不足分に関しては『残りはオレが払うから』と言っていたが、料金などあってないようなものだった。支払い直後、2人の関係は終わり、女性が警視庁に相談。藤田は他の女性客も風俗店に紹介していた」(捜査事情通)
■全国初の摘発、ホスト狩りも加速
藤田容疑者は先月、被害女性を風俗店に紹介したとして職業安定法違反(有害業務目的紹介)容疑で逮捕、起訴されている。
売春した女性が支払った代金を犯罪収益として摘発するのは全国初だという。
「これまでは風俗店に場所を提供したり、風俗スカウトが店から紹介料をもらうような場合にしか犯罪収益とみなされなかった。今回は女性客がシャンパン代として支払った金が、売春で得た金だったと認定した。今後はホストが女性客に売春などを強要して売掛金を回収するケースにも適用していく方針です」(捜査事情通)
悪質ホスト問題を巡っては、2023年1月~今年5月に、15都道府県警がホストや性風俗関係者ら172人を摘発している。
「ホスト狩り」がさらに加速しそうだ。