実りの秋を前に“鳥獣被害”防止へ…“電気柵”点検「大事なのは日常の管理」 市全体の被害額は去年約2600万円に【新潟・長岡市】

まだまだ暑さの厳しい日が続いていますが、まもなく実りの秋を迎えます。そこで心配されるのがサルやイノシシなどによる被害です。新潟県長岡市では鳥獣被害を防ごうと、設置されている電気柵の点検が始まりました。
まもなくやって来る実りの秋。そのときを待ち望むのは、人間だけではありません。【訪問点検員 井田洋也さん】「サルも頭が良くて、あす食べようか、あさって収穫しようかと思ったその前に全部食べられた」妙高市で撮影された映像には、サルが稲穂をかじる様子が記録されていました。こうした鳥獣被害を防ごうと設置が進められているのが電気柵です!【記者リポート】「こちらの畑にある電気柵は高さが約150cmありますが、サルが飛び越えられないような高さで設置されているといいます」ただ、この電気柵は設置したあとの管理が重要で、実りの秋を前に長岡市栃尾区では地元の農家など5人が電気柵点検員に任命され、8月20日に活動を開始。【妙高グリーン企画 近藤圭介 代表】「ワイヤーが緩んでいる。これを締めないといけない」初日のこの日は専門家の指導を受けながらワイヤーの緩みや柵周辺に障害物がないかなどを点検していきました。
長岡市全体では去年、鳥獣による農作物の被害が約2600万円に上っていて、点検員の1人、井田洋也さんも自身の畑がサルなどの被害を受けたため電気柵を設置したと言います。【訪問点検員 井田洋也さん】「(電気柵に)どうも抵抗があったが、それを言っていても毎年被害が大きくなるので、設置して(野菜を)収穫していきたい」2022年度に電気柵設置の補助制度を創設し、対策を強化している長岡市。【長岡市鳥獣被害対策課 酒井億 課長】「電気柵は正しく使っていただければ農作物被害・鳥獣被害に非常に効果があるが、その効果を発揮するには日常の管理が非常に大事」電気柵の管理状況を確認するためのこの点検は10月末をめどに長岡市栃尾地区の約130カ所で行われる予定です。