金をだまし取ったとして逮捕されたトヨタ系販売店の元社員。収入が減ったことを家族に隠すため金の一部を自分の口座に入金していたとみられます。
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21日に送検されたNTP名古屋トヨペットの元社員、渡邊昌彦容疑者(47)。去年、名古屋市内の取引先の会社に対して存在しない在庫車両の販売の仲介を持ち掛け、約1億円をだまし取った疑いが持たれています。
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捜査関係者によりますと、そもそもは10年以上前。渡邊容疑者は会社に無断で知人の業者にカーナビの部品を大幅に値引きして販売。当初は差額を自分の給与から補填していましたがそれも難しくなり、取引先の会社をターゲットにした犯罪に手を染めたとみられています。
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渡邊容疑者が持ちかけたのは、実在する会社の名前を使ったうその取引です。
渡邊容疑者は取引先会社に対し、1億円を指定した口座に振り込んでくれれば「おすすめプラン」と称する車の売買に関する仲介の仕組みを活用して、最終的に1億1000万円を戻すと説明。つまり1000万円ほど得になるなどと持ちかけ、取引先会社に振り込ませました。しかし、そもそもこの仲介の取引は存在しません。
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渡邊容疑者は10社以上と同じような行為を500回ほど繰り返し、取引額は総額130億円にのぼるといいます。渡邊容疑者が取引先からだまし取った金は、別のうその取引で使われますが徐々に調達が難しくなり、事件が発覚した際に取引先には約15億円が戻らなくなっていました。(渡邊容疑者:8月3日取材)「弁護士から回答を避けるように言われている」逮捕前のCBCの取材に、こう話していた渡邊容疑者。警察の調べには「やったことは事実です」などと容疑を認めているということです。
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また、だまし取った金について、渡邊容疑者の名前が記された「詫び状」には…。「私が空売りの資金を私的に使い込んだ事実はございません」しかし、捜査関係者によりますと、渡邊容疑者は車の販売先が少なくなったことなどから1700万円ほどあった年収が去年は400万円ほどに激減。それを家族に隠すために、だまし取った金の一部を自分の口座に入金していたという趣旨の供述をしていることも分かりました。警察は金の流れの捜査を進めています。