交通事故に遭った際に命を守る、シートベルト。
事故の衝撃で身体が車の外へ飛び出たり、車内で振り回されたりしないよう、ケガのリスクを軽減してくれます。
しかし、2024年8月18日に、福岡県福岡市で発生した路線バスと軽乗用車の衝突事故の衝撃で、シートベルトによる腹部の圧迫により、後部座席に座っていた7歳と5歳の姉妹が亡くなる事故が発生しました。
同月22日、交通事故による死亡事故の多発を受けて、一般社団法人日本自動車連盟(通称:JAF)がチャイルドシートの使用を推奨する基準を見直したことを産経ニュースが報道。
これまでは身長が140cmに達するまでは、チャイルドシートの使用を推奨していましたが、安全性を重視して、来年以降に身長150cm未満に引き上げるとのことです。
なお、法律では、6歳未満の子供には、チャイルドシートの使用が義務付けられています
チャイルドシートの使用基準の厳格化を受けて、ネット上ではさまざまなコメントが寄せられました。
・悲惨な事故を教訓に、厳格化は賛成です。
・成人の私は、身長が157cmなのですが、車種によってはシートベルトが首に掛かって、きつい時がある。
・大人でも150cm未満の人がいるのだから、シートベルトの上下調整幅を広げることも必要なのでは?
・交通補導員をしています。学校前の横断歩道で、子供を送る車を見ると、チャイルドシートもシートベルトもしていない子供をよく見かける。
・150cm未満で、シートベルトがそのままでは適切に機能しないなら、成人女性でも合わない場合があるよね。そうなると、車の基本設計自体に問題があるのではないでしょうか。
チャイルドシートの使用義務について、日本では年齢要件のみとなっていますが、海外では、年齢ではなく身長を基準にしている国も多いようです。
例えば、イタリアでは、年齢制限はなく、身長150cm以下の子供にチャイルドシートの使用が義務付けされています。
海外では子供の安全を確保するために、身長に基づいた厳格なルールが重要視されている模様。
大人は、大切な子供の命を守るためにも、率先して安全対策に取り組むことが重要です。また、長距離移動に限らず、短距離移動でも万全の対策を心掛けるべきですね。
子供が大きくなると、チャイルドシートを嫌がることもあります。そんな時は『安全のために必要なこと』であることを強調し、少しずつ理解してもらうしかないでしょう。
たとえ、法律で定められた基準をクリアしていても、個々の子供の体格に応じて、チャイルドシートの使用を習慣化することが大切です。
[文・構成/grape編集部]