再稼働に向け大きな動きです。8月22日、東京電力の小早川社長と面会した新潟県柏崎市の櫻井市長が柏崎刈羽原発7号機の再稼働の要請があった場合に応じる考えを示しました。
22日午前、柏崎市の櫻井雅浩市長のもとを訪れた東京電力の小早川智明社長。ここで報告したのは…【東京電力 小早川智明 社長】「6・7号機再稼働後、2年以内に1～5号機廃炉を含む最適な電源構成の道筋をつけたいと考えている」櫻井市長が柏崎刈羽原発の再稼働の前提条件として求めていた1～5号機の廃炉計画を明確化など、7項目の要望に対する回答です。東電はこれまで、6・7号機の再稼働後、5年以内としてきた1～5号機の廃炉を検討する時期について、2年以内に前倒す考えを示しました。
この東電の回答を受け、櫻井市長は…【柏崎市 櫻井雅浩 市長】「再稼働の要請がなされた折には、要請に応えられる段階に至ったということを表明するものでございます」再稼働の要請があった場合、応じる考えを示しました。刈羽村の品田宏夫村長は一貫して再稼働賛成の立場をとっていて、これで原発が立地する柏崎市と刈羽村は再稼働に賛成する意思を表明したことになります。すでに今年6月には設備の健全性に関する検査も終わり…【柏崎刈羽原発 稲垣武之 所長】「技術的に起動していく運転していく準備は整ったものと考えている」柏崎刈羽原発7号機は再稼働に向けた技術的準備も整っていますが…【東京電力 小早川智明 社長】「現段階で、どの時期にどうするかということについては、まだお話できる段階にない」
それでも「再稼働の時期は未定」と話す背景には、県の存在があります。【柏崎市 櫻井雅浩 市長】「再稼働できるかどうかはここに来て、もう新潟県にかかっている」今後は、花角知事が県のトップとしてどのような判断を下すかが焦点に。【花角知事】「リーダーとして判断をし、その結論について、県民の意思を確認するプロセスに行くときが来ると思う」今年2月にこう話していた花角知事ですが…【花角知事】「今もなお、東京電力に対する県民の信頼は大きく損なわれていると思っている」斎藤経産相と6月に面会した際には東電への不信感を口にしていました。こうした声を払拭し、再稼働への理解を得ようと、県民との対話を重ねる東京電力。【東京電力 新潟本社 橘田昌哉 代表】「私どもの話を一人でも多くの人に聞いていただきたいという思いを新たにした」ただ、花角知事は、能登半島地震後不安が高まっている“複合災害時”の避難についての対応などを国に求め、その動向を注視する考えで、再稼働についての判断を下す時期・方法についてはいまだ明らかにされていません。