福井や富山で桜開花 統計史上最早タイや過去最早 最新の3か月予報 高温傾向続く

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本日22日、福井と富山で桜が開花しました。統計史上最早タイや最早の記録となっています。このあとも、高温傾向が続き、季節の歩みは順調に進みそうです。
最新の3か月予報 高温傾向続く きょうの福井は今―ズン初の夏日 3か月で「平年並」や「ほぼ平年並」には落とし穴も

3/20、新潟地方気象台より、福井・石川・富山・新潟の4県を対象とした「北陸地方の向こう3か月の天候の見通し」が発表されました。そのポイントは「暖かい空気に覆われやすいため、向こう3か月の平均気温は高い」ということです。積雪の多い地域では、なだれに注意してください。また、雪解けが急速に進みますので、融雪による河川の増水にも十分注意が必要です。また、きょうの北陸地方は、朝から良く晴れて気温が上がり、最高気温は北陸西部の福井で今シーズン一番の25.3度となる夏日を観測した他、勝山・大野・小浜でも夏日となり、この3地点はいずれも3月の観測史上1位となりました。北陸地方では早い年では3月の終り頃になると、最高気温が25度以上の夏日となる日が現れてきます。これから先、徐々に暑さに身体を慣らしていくことも大切です。次に降水量について、4月・5月・6月ともにほぼ平年並みとされ、6月の後半は、平年と同様に曇りや雨の日が多い予想となっています。北陸地方の梅雨入りの平年日は、6/11頃とされていますので、季節は順調に進んでいきそうです。ただ、ここで注意点があります。過去の4~6月の3か月の降水量の階級が平年並みだった一番直近の2020年の事例を下の図で見てみましょう。7日毎の降水量平年比(青い棒グラフ)と平均気温平年差(緑の折れ線グラフ)ともに、短期スパンで見ると大きな変動があることが分かります。特に、6/8から6/14までの7日間は、北陸西部の福井・石川・富山の3県では日降水量が100ミリ前後の大雨となり、降水量平年比は448%まで跳ね上がっています。2020年は6/11頃に梅雨入り(速報値・確定値ともに同一日)しましたから、梅雨入り早々に大雨になったことになります。ですから、この先も、「3か月で平年並やほぼ平年並」の一言では、語り尽くせない短期スパンでの大きな変動がある可能性に留意する必要があります。

福井と富山で桜開花 ともに平年より10日以上も早く統計史上最早タイや最早の記録 その他の地点も最早ペース 「600度の法則」による簡便法では?

きょうは、北陸西部の福井と富山でソメイヨシノの開花が発表されました。平年差で、福井は-10日、富山は-12日となり、1953年からの統計史上で、福井は2021年の記録に並んで最早タイ、富山は過去最早での開花となりました。日本気象協会の桜の開花予想は、独自の開花予想計算式を用いて算出しています。桜の開花には、気温経過の他、降水量や日照時間、湿度や風など周囲の環境、樹木の健康状態や樹齢など多くの要素が影響します。その中でも、とりわけ最も大きく影響するのが「気温」とされています。「2/1以降の最高気温の積算が600℃に達すると開花する」という、いわば開花の方程式が「600℃の法則」というものです。この法則に当てはめて、北陸4地点の1953年の統計開始からの70年の気温経過を見てみましょう。北陸西部の福井・石川・富山は最高気温の積算が概ね615度前後、北陸東部の新潟は600度前後で開花しています。ただ、金沢は1957年に515度、2019年に682度などの記録もあり、600度の法則が必ずしも当てはまらないケースもあるようです。ここで改めて、きょう開花した福井や富山の最高気温の積算気温を見てみましょう。きょう22日の最高気温は速報値ですが、きょうまでの積算気温は福井で605度、富山で597度となっています。70年平均の615度前後よりは少ない計算値ですが、「600度の法則」による簡便法との対応は概ね良いと言えそうです。金沢についても、積算気温は600度前後まで到達しており、開花は秒読み段階になっていると言えるでしょう。新潟については、最高気温の積算は、他の3地点より100度程度低くなっていますが、今月は明日23日からあと9日間もあり、3月中の開花、2021年の3/29より早い統計史上最早の開花も視野に入っています。

23日から26日頃にかけては花の開花を促す「催花雨」となるも 23日夜から24日朝、26日の午後から27日朝は雨脚が強まり総雨量が増える 雪崩や融雪による土砂災害に注意

明日23日(木)は、天気は次第に下り坂となる見込みです。西から低気圧や前線が近づいて、次第に全域で雨が降りだすでしょう。26日(日)頃にかけて、低気圧や前線の通過に伴い強弱を付けながら、雨が断続的に降る見込みです。現時点での予想では、23日(木)夜から24日(金)朝、26日(日)の午後から27日(月)朝は雨脚が強まるでしょう。中小河川や用水路の急な増水などには十分注意して下さい。尚、26日頃にかけて総雨量が多くなる可能性もあり、積雪の多い地域では融雪による土砂災害にも十分注意して下さい。お天気マークだけをご覧頂くと、週末にかけてはあいにくの天気と言えそうです。ただ、雨の止み間も予想され、24日(金)の午後から25日(土)にかけては、雨の降り方は小康状態となり、雲が多めながら日の差す所もありそうです。最高気温は、明日23日(木)にかけて平年よりかなり高いですが、その後は、ほぼ平年並みに落ち着くでしょう。ほぼ平年並みとは言え、24日(金)以降は、23日(木)までと比較してかなり低くなる予想です。体調管理には十分注意して下さい。
遅霜に注意が必要な時期

霜注意報が発表されるのは、冬を挟んで秋の早霜期と春の晩霜期となっています。これは、秋や春に気温が下がって霜が発生することにより、農作物や果実の被害が発生するおそれのあるときに発表されるものです。この発表期間は、各地方気象台と地方自治体が、その年の農作物や果実の生産計画や生育状況に応じ打ち合わせをして決めています。福井・石川・新潟では既に今春の運用を開始しており、富山は24日(金)から開始予定となっています。霜害の発生しやすい気象条件は、多くの場合、天気が回復するステージに現れます。北陸地方が大陸方面から張り出す高気圧に広く覆われて、晴れ、風が弱く、放射冷却現象が強まる場合です。霜が発生しやすい場所としては、窪地や谷底など冷気がたまりやすい場所は特に注意が必要です。最低気温の目安としては、概ね3~4度以下とされていますが、各気象台、各自体毎に発表基準が定められています。週間天気予報を見ると、28日(火)や29日(水)の予想最低気温は、一桁前半となっている所が多くなっています。植物の新芽が成長を始める時期となっています。ご参考にして下さい。