2000円で日帰り温泉と現代アートが楽しめる…歴史ある愛知・蒲郡市の三谷温泉で巻き返し図り旅館同士がタッグ

心も身体も“ととのう”体験をしてほしいと、21日から愛知県蒲郡市の旅館で芸術祭が開かれています。コロナ禍で打撃を受けた温泉街を盛り上げる秘策となるのでしょうか?
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蒲郡市の三谷(みや)温泉。1000年以上の歴史があると言われるこの温泉街で21日に始まったのが、三谷温泉の5つの旅館を舞台に現代アートが楽しめる芸術祭です。

会場にはスポンジを加工した、本物そっくりの焼き鮭のオブジェや、子どもがいる母親の1日のスケジュールをステンドグラス風に表現したものなど、国内外から40組以上のアーティストの作品が展示されています。

(ホテル明山荘 杉山和弘社長)「コロナ禍前までは三谷温泉地域は、忘年会・新年会など団体のお客さまが非常に多かった。三谷温泉をアフターコロナに向けてなんとか発展させたいという思い」
「ととのう」とは、サウナと水風呂に交互に入ることで心身をリラックスさせるという「サウナ用語」。古き良き温泉旅館の空間と現代アートのある空間を行き来することで「ととのう」体験をしてほしいという思いが込められています。
このコロナ禍で三谷温泉を訪れる観光客はコロナ前と比べて半分以下に減少。全国旅行支援が始まったいまは、6割から7割ほどまで戻ってきましたが、巻き返しを図り旅館同士がタッグを組んだのが、この芸術祭なのです。
(平野屋 平野寛幸社長)「(旅館は)いままで、お泊りいただくことをメインでやっていたが、今回のイベントは、日帰りでお気軽にお越しくださいというのが趣旨」

CBC
(ホテル三河 海陽閣 山本卓也営業部長)「(土地柄として)家族連れや企業の方の利用が多かったが、違う客層の方(が来るので)、新しい出会いを楽しみにしている」
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初日には「ゾッキ」などの作品で知られる地元出身の漫画家、大橋裕之(おおはし・ひろゆき)さんが会場で似顔絵を描くイベントも開かれました。(訪れた人)「20年ぶりぐらいに(三谷温泉に)来た。既存の施設を使った美術展はなかなか面白い」
「ロケーションがめちゃくちゃいいので、自然もたくさんあって(温泉旅館の魅力が)絶対伝わると思う」

チケットには日帰り温泉入浴券が付き、温泉と現代アートのコラボで新たな観光客の掘り起こしを狙います。
(ホテル明山荘 杉山和弘社長)「今までに三谷温泉に来たことがなかった新しい客層に、美術館を通じて来ていただく。アフターコロナになれば、前のお客さんも戻ってきますし、(美術館の来館者が)プラスアルファの新しいお客さんになると期待をしている」
「ととのう温泉美術館」は2月19日まで開かれています。