WBC優勝で14年前インタビューが再評価、一体なぜ… 「ほぼ…の画像はこちら >>
息の長いネットミームやネットスラングの中には、熟成されていく過程で「言葉そのものが一人歩きする」ものも少なくない。それ故に「フレーズは知っているが元ネタは知らなかった」というケースは、ネットユーザーであれば誰もが一度は経験があるだろう。
現在ネット上では、悲願のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝を受け、伝説のネットミームに再度注目が集まっているのだ。
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話題となっているのは遡ること14年前、2009年3月24日にイチローこと、鈴木一朗氏がWBC2009優勝時のインタビューで放ったフレーズ。
「ドジャースタジアムを1周した思いはいかがですか?」と質問を受けたイチロー氏は、興奮冷めやらぬ様子で「気持ち良かったですね~。もう…ほぼイキかけました」と回答したのだ。
この、地上波で流すには「ほぼアウトでした」と言わざるを得ないインタビュー内容は一瞬にしてネット民の心を鷲掴みにし、「ほぼイキかけました」は世界一クールな下ネタとしての地位を確立。ネットミームとして愛され、後世に受け継がれていくこととなった。
人気のネットミームに多く見られる特徴だが、「ほぼイキかけました」というフレーズ自体の汎用性もさることながら、「ほぼ○○しかけました」とあらゆる事象に対して改変可能な柔軟性の高さもポイントだろう。
なお、イチロー氏も流石にマズいと思ったのか「イキかけ」宣言の直後には「えぇ、サーセン」と謝罪しており、専門家の中には「ほぼイキかけましたサーセン」までが1つのミームと分析する人も少なくない。
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令和の現代でも多くのネット民に愛されている「ほぼイキかけました」だが、14年という年月は「元ネタを知らないネットユーザー」を生み出すには、十分な期間だったようだ。
22日、WBC2023決勝戦にて強豪アメリカを下し、侍ジャパンが優勝に輝いた瞬間にはネット上にて「ほぼイキかけました」「完全にイキました」なる歓喜の声が続出。
しかし中には、このとき初めて元ネタを知ったネット民も少なくなかったようで「ほぼイキかけましたって、WBCのインタビューだったの?」という驚きの声も散見されたのだ。
なお、元ネタを知っていた人からも「ほぼイキかけから14年か…」「おれも歳をとるワケだ」など、哀愁と憂いを感じさせる声が上がっていた。
今WBCでの優勝を受け、日本代表の大谷翔平選手はインタビューにて「日本だけじゃなく韓国、台湾、中国も、その他の国ももっともっと野球を大好きになってもらえるように、その一歩として、優勝できたことが良かったと思いますし、そうなってくれることを願っています」とコメント。
野球に対する真っ直ぐで真摯なコメントは、多くの人々の心を震わせたのだ。そうした中で当然、我らがイチロー氏の「ほぼイキかけました」にも再評価の波が。
ツイッター上では「イチローですら優勝直後はほぼイキかけていたのに、大谷翔平は人間できすぎだろ…」といった声が上がる一方で、「もちろん大谷のインタビューも立派だけど、個人的にはイチローくらいくだけてるのも、人間味があって好き」「改めて考えると、WBC優勝の場で『イキかけた』って発言するのが、いかに凄かったが分かる」「これは確かに、イキかけるわ」などの意見も相次いでいるのだ。
多くのネット民の心に宿る「ほぼイキかけ」の精神は、今後も受け継がれていくことだろう。