ANA系「コスパ最強航空」に実在する「広すぎ神席」なぜできた? 人が寝られるレベルの激広前後間隔

ANAが打ち出した新たな航空会社「AirJapan」。コストパフォーマンスの高さをウリにしていますが、そのなかでも特に「コスパが高い」座席が存在します。
ANA(全日空)グループが展開する新たな国際線向け航空会社「AirJapan」はLCC(格安航空会社)クラスの運賃を掲げながら、純然たるLCCとは異なる、「コストパフォーマンス(コスパ)の高い」サービス内容を強みとして掲げています。そのような同社便のなかでも、とりわけ「高コスパ」といえる座席が存在します。どういったものなのでしょうか。
ANA系「コスパ最強航空」に実在する「広すぎ神席」なぜできた…の画像はこちら >>AirJapan機(乗りものニュース編集部撮影)。
AirJapanはLCCレベルの手頃な運賃をベースとしながら、そこから受けたいサービス内容に応じ、都度料金を上乗せする方針をとっています。
使用機の客室は、上位クラスを設けない1クラスで、その代わりに、1席ごとの足元の座席間隔を広く設定する方針に。格安運賃ながらも、一般的なフルサービスキャリアに引けを取らない広さを有した座席が設定されています。
しかし、先述の通り座席指定はオプション扱いで、希望する場合は追加料金を払う必要があります。とはいえ、そもそも全席同クラスであることから、どの席を選ぼうとも、フルサービスキャリアにおけるエコノミーとビジネスのような大きな価格差は生じません。
しかしその座席のなかで、特に狙い目といえる座席があります。それが10・30列目の「非常口座席」です。この席はバンコク、シンガポール線の場合は航空券購入時にプラス4000円、購入後の追加料金4500円。よりフライト時間の短い韓国線では、もっと低額です。
一般的に非常口座席は、緊急時のサポートを条件に他席より足元が少し広い座席に座れることから“人気席”のひとつであることが多いです。ただ、AirJapanの非常口座席の場合、他社と比べても足元スペースの広さはケタ違い。前席との離隔は、その間に人が寝られるであろうレベルです。
同社の機体は、ANAで使用されていたボーイング787の改修機です。ANA時代のこの機体は、10列・30列目の前に「ギャレー」と呼ばれるCA(客室乗務員)が用いる簡易キッチンが設置されていました。しかしこの区画が、AirJapan向けに客室改修が図られる際に撤去され、何も設置されていないフリースペースになりました。こうして「広すぎる非常口座席」が生まれたのです。