副業をしている人は幸せなのか? マルチワークと幸福度の関係性を調査

僕と私とは2024年8月29日、「マルチワークと幸福度」に関する意識調査の結果を発表した。同調査は2024年7月4~8日、全国のZ世代・ミレニアル世代の現在働いている585人を対象にインターネットで実施した。

まず、7,771人(Z世代4,688人、ミレニアル世代3,083人)を対象に、現在副業を行っているか聞いたところ、Z世代で12.8%、ミレニアル世代で14.0%という結果になった。

また「現在はしていないが、いつかしてみたい」の回答と合わせると、両世代ともに半数以上が副業に対して前向きに捉えていることが分かった。

次に、現在副業をしていると答えた1,034人(Z世代691人、ミレニアル世代433人)を対象に、仕事をしているか聞いたところ、Z世代・ミレニアル世代ともにもっとも多かったのは「サービス業(接客・販売)」で20%近くを占めた。

Z世代は、2位「ネット/オンラインビジネス(通販・アフィリエイト・ネットショップ運営)」(11.5%)、3位「その他」(11.3%)、4位「事務作業」(8.7%)、5位「ライブ配信」(8.5%)と続く結果に。

一方のミレニアル世代は、2位「株式・不動産・金融商品・仮想通貨などの投資」(16.6%)、3位「ネット/オンラインビジネス(通販・アフィリエイト・ネットショップ運営)」(15.0%)、4位「その他」(13.4%)、5位「ライブ配信」(12.7%)となった。

このなかでミレニアル世代の2位にランクインした「株式・不動産・金融商品・仮想通貨などの投資」は、Z世代ではわずか9.3%となり、世代間の違いが見えた。また、両世代で比較すると、「オークションや個人貿易などの流通ビジネス」「デザイン/グラフィックなどのクリエイティブ関連」に関してもミレニアル世代の方が多いことがわかった。

このように、知識や専門性を問われる副業(兼業)に関しては全体的にミレニアル世代の方が高い傾向が見られた。

Z世代に関しては、今後業務経験を積んで専門性を身に付けることで、現在のミレニアル世代の年齢になったときに選べる副業(兼業)の幅が広がる可能性があると言えるだろう。

上記と併せて、副業をしている人の中から385人をサンプルに、副業(兼業)による月の収入について聞いてみた。
その結果、副業で稼いでいる金額は「5万円未満」が約半数を占めることがわかった。

次いで「5-9万円」(21.8%)、「10-14万円」(13.5%)と金額が上がるほど徐々に少なくなっていき、15万円未満が8割を占める結果に。ただし、30万円以上稼いでいる人も4.2%いることもわかった。

また1週間で副業にかける平均時間は「5時間未満」が30.6%ともっとも多かったものの、「5-10時間未満」も29.9%とほぼ同等の結果に。続いて「10-20時間」が26.5%と続き、20時間未満が約9割を占める結果となった。

本業の就業時間前後や休日の空いた時間を使ってマルチワークを行う人がほとんどと見受けられるが、中には「30時間以上」と答えた人もおり、ほぼ本業と同等の時間を副業・兼業に充てていると思われる人もいた。

また、副業実施の有無に関わらず、現在の生活の以下項目についてどのように感じているか聞いてみた。

その結果、「収入」は副業をしている人のほうが18.6%ほど満足度が高いスコアに。その他に、「仕事の満足度」で10.8%、「自己実現感」も13.0%高い結果となり、副業によって満足感や達成感を得ていることが明らかになった。

一方で、副業によって自由に使える時間が減ることもあり、副業・兼業をしていない人のほうが「ワークライフバランス」は1.5%「ストレスレベル」は4.4%で、わずかながら満足度が高いことがわかった。

今回の結果を踏まえると、マルチワークによるストレスはあるものの、それ以上に得られるものが多いと感じている人が多いようだ。