認知症の母親に特殊な介護対策を施した息子と娘 世間から非難の声相次ぐ

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医療が発展し高齢化が進む一方、介護の問題で家族が頭を抱えたり、夫婦の関係が悪化したりといったケースが増加している。そんななか、中国のある家庭が世間の大ひんしゅくを買っていると、シンガポールの『AsiaOne』が報じている。
介護が必要な家族を自宅で世話するようになり、ストレスを感じてしまう人はじつに多い。施設に入居できればという声も多いが、常に満室で希望者が待機している状態だという。
中国・浙江省(せっこうしょう)に暮らす、80歳の認知症を患うある女性は長年、自身の息子と娘に自宅で介護してもらっていた。しかし少し前から徘徊するようになり、子供たちが長時間かけ地域を探し回る事態が続いた。
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毎日の介護に疲れ果て、いつ徘徊するか分からない不安でいっぱいになってしまった息子と娘。そこである「対策」を思いつき、母親をタトゥーショップに連れて行った。
母親の手の甲には「もし迷子になったら連絡をください」という文字が彫られ、続けてふたりと孫の電話番号を記すものだった。
ショップのスタッフによると、母親は怖がり痛がっていたものの、子供たちも付き添っていたため、しぶしぶ施術を受けていたという。
SNSにアップされたその写真は瞬く間に拡散され、「骨と皮だけの薄くてか弱い母親の手に、タトゥーを入れる気持ちが理解できない」といった非難の声が相次いだ。また「なんと痛々しい」「まるで処刑のようだ」「もっと他の方法があったのでは?」などの批判も。

だが一方で、「介護の苦労はしてみないと分からない」「徘徊されるのが一番怖くてストレスなのよ」と、ふたりを擁護する声もあがったようだ。
両親の物忘れや危険察知能力に不安を覚える人は多い。Sirabee編集部では全国10~60代の男女3,140名を対象に調査したところ、全体の16.1%が「親に運転免許を返納してもらいたい」と回答した。

徘徊が原因で行方不明になったと考えられる高齢者は、日本でも年間約1万8,000人近くにのぼると言われている。「出先から帰り道が分からなくなった」「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」など、何かしらの問題が起こる前に運転免許証を返納してほしいと考える人は多いようだ。