成田空港反対派の看板強制撤去 北原派の上告棄却 空港発表

成田国際空港会社(NAA)は27日、成田空港の誘導路脇にある農地に反対派が設置したやぐらや看板の強制撤去を認めた東京高裁判決について、三里塚芝山連合空港反対同盟北原派による上告が棄却されたと発表した。棄却は23日付。
農地は成田市天神峰の空港用地に反対派が耕作したもので、誘導路の一部が「へ」の字に湾曲する要因となっている。農業の男性(72)が使用していた倉庫のほか、廃港を訴えるためのやぐらや看板などの工作物が設置されていた。
東京高裁は昨年9月、土地明け渡しを求めるNAAの訴えを認める判決を出し、判決確定前に強制執行が可能となる仮執行宣言を付けた。反対同盟側が上告した一方、同宣言などに基づき、2月15、16日に強制撤去の作業が行われた。
NAAは他にも、男性に対し、約5700平方メートルある別の農地の明け渡しを求める裁判を起こしている。