捏造文書・しゃもじ・まんじゅう、他にもやることあるんじゃない?

いま日本や世界は問題山積だ。でも国会では高市早苗大臣が8年も前に放送法についてのことを、言った・言わないとか。捏造だ・捏造じゃないとか。

ウクライナに岸田首相が「しゃもじ」を持っていったのはいかがなものかとか。

首相の後援会で「まんじゅう」にG7のマークをつけたのは政治利用だ、いやそうじゃないとか。

正直多くの国民にしてみれば、「それも大事かもしれないけど、他に議論するべきことがあるんじゃない?」と思っている人が大半ではないだろうか。

国民の多くは、岸田さんがウクライナに【必勝しゃもじ】を持って行ったことをダサいとは思っていても、国会で議論するようなことかと失笑している。

しゃもじについては、立憲民主党の泉代表が「(必勝しゃもじは敵をめしとる(飯とる)という意味があるが)今のウクライナに『もっと戦え』『必ず勝て』というメッセージを送るのか」とか、ある野党議員などは「必勝しゃもじは、日露戦争で戦地に向かう兵士が厳島神社へ奉納したものがはじまり。そのことをプーチンが知ったら気を悪くするんじゃないか」などと、ピンボケ発言をする人もいた。

いまもウクライナでは、血が流れているのだ。首相の後援会でG7のマークもしかり。なんで国会で「おまんじゅう」や「しゃもじ」の話で盛り上がっているのか。

岸田首相がウクライナに行っている同時期に、習近平とプーチンは会談し、21日中露共同声明として「核兵器を自国領土の外に配備すべきではない。外国に配備された核兵器は撤収しなければならない」とした。

しかし1週間もたたない25日にプーチンは、ベラルーシに戦術核兵器を配備することで合意。と、共同声明違反ともとれる発言をした。習近平はメンツを潰された形である。

一方、台湾の馬英九前総統が中国本土を訪問し、また蔡英文総統は、グアテマラとベリーズ訪問の前に、アメリカに行きと帰りに寄りマッカーシー下院議長と会談する。

習近平にしてみれば、プーチンにはコケにされるわ、蔡英文総統は非公式とはいえ訪米するわで、いい気分であるはずがない。

ということで、ウクライナとロシアだけではなく、東アジアの緊張度もひどく高まっている。
そんなときに我が国の国会では「8年前の文書」だの「しゃもじ」や「まんじゅう」の話で盛り上がっていて平和ボケだなあと思ってしまうばかりだ。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。