ジェンダーレス化で消える「学ランやセーラー服」 中学・高校の制服が次々とモデル変更 ことしは納品遅れが深刻な状態に

中学校や高校の入学式が迫る中、新入生の元に制服が届かないかもしれない。そんな心配が起きています。販売店も必死の対応をしていますが、納品遅れの理由を伺いました。
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名古屋市西区にある学生服販売店。こちらは主に名古屋市内の中学校や高校合わせて80校ほど、約3000人の生徒たちが着用する制服を扱っています。今は近づく入学式に向け納品する制服の仕分け作業が進められていますが、ことしは例年と状況が違うといいます。
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(大蔵屋 西店 大野蔵彦さん)「ネクタイとかリボンしかなくて上着がないとか。半分しかできていない商品が、ずっと置いてある」
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例年であれば3月までに、ほとんどの制服を納品していたそうですが、届けることができない制服が店舗に多く残ったまま。
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(大蔵屋 西店小冷直樹さん)「(例年ならば)きょうとか3月下旬が(納品の)ピーク。ことしのピークは4月2日の日曜日か3日の月曜日になる。(販売店としては)ギリギリ、本当にギリギリ」
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制服の納品が、ことしに限っては、これほどまでに遅れている理由は…。
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(大蔵屋 西店 小冷直樹さん)「全国的に使われていた、黒の詰め襟(学ラン)とか紺色のセーラー服が、ほとんどがブレザーに変わっている。学校ごとに制服が分かれたことによって、作業が細かくなったことが、時間がかかる原因の一つ」
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近年、従来の学ランやセーラー服から、男女問わず着用できる仕立てのブレザーに多く切り替わってきていて、制服の「ジェンダーレス化」が進んでいます。

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その影響で様々なデザインの制服を作る必要があり、じわじわと納期が遅れてきたといいます。黒の生地だけ用意して作るというわけにはいかないのです。中には、こんな状態の商品も…。
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(大蔵屋 西店 大野蔵彦さん)「リボンを1つ入荷して待っている状態。(リボン以外は)まだ来ていない」
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納品するには、そのほかブレザー・スカート・シャツなど一式揃えなければなりませんが、まだメーカーから届いていないものも。
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この店が納品する2023年度の制服は、中学・高校合わせて23校がモデル変更。
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(大蔵屋 西店 小冷直樹さん)「(去年と比べてモデル変更が)ダントツに多い」
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去年の秋ごろからバタバタと変更決定の知らせが入ってきたそうです。このためメーカーや販売店は、てんやわんやの状態に陥っているというわけです。
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多くの学校の入学式が約一週間後に迫った今、販売店としてできることを伺うと…。
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(大蔵屋 西店 小冷直樹さん)「できるだけ、お客さまに親切に説明するのみです」