アウディ ジャパンの「Audi RS 6 Avant GT」は、究極のスポーツグレードを掲げる限定車。2024年2月に世界限定660台を発売し、日本ではミトスブラックメタリックを5台、クロノスグレーメタリックを5台、抽選にて販売する。
抽選はオンライン。抽選の申込期間は10月3日11時から10月16日10時まで。メーカー希望小売価格は2,820万円。クロノスグレーメタリックは10月3日から、ミトスブラックメタリックは2024年秋以降の販売予定となっている
「Audi RS 6 Avant GT」は、「RS 6 GTO concept」を進化させたモデル。その「RS 6 GTO concept」は、2020年のquattro誕生40周年を記念したネッカーズルム工場の研修生グループのプロジェクトで作られた。アウディの各部門で働いていた12人の研修生がAudi Designのサポートを受けて6カ月間取り組み、1989年に登場した「Audi 90 quattro IMSA GTOレースカー」からインスピレーションを得て完成した。
「Audi RS 6 Avant GT」のベース車となっているのは「RS 6 Avant performance」。ステアリングは右のみ。パワートレインは、最高出力463kW(630PS)、最大トルク850Nmの4.0リッターV型8気筒TFSIツインターボチャージャー。0-100km/h加速は3.3秒。
RSダイナミックパッケージを標準で搭載し、スピードリミッターで制限される最高速度は305km/h。48Vマイルドハイブリッドや、エンジンの低負荷時に8つのシリンダーのうち4つを休ませるシリンダーオンデマンド(cod)と、8速ティプトロニックを組み合わせることによって、高性能と高効率の両立を図っている。ブレーキにはレッドキャリパーによるセラミックブレーキシステムを搭載。駆動方式はquattro四輪駆動。
セルフロッキングセンターディファレンシャルは、エンジンの駆動力を通常「フロント:リヤ=40%:60%」の比率で分配。路面状況に応じて比率をフロント最大70%、リヤ最大85%まで自動で分配する。専用にチューニングしたリヤスポーツディファレンシャルは、理想的なトルク配分を計算してリヤホイールに分配。コーナリングにおけるハンドリング限界時のアンダーステアを低減する。また、専用のライトウェイトアジャスタブルコイルオーバーサスペンションを初めて採用し、これまでより車高が10mm低くなった。
エクステリア
エクステリアは、ハイグロスブラックのシングルフレームグリルとエアインテークでワイド&ローの印象を高めた。フロントエプロンの垂直ブレードとバンパーに統合したフロントスプリッターによって、外観のシャープさも強調している。ルーフレールは廃止し、シルエットはフラットでスポーティーなものとなった。
ボンネット / バンパー / フェンダーはカーボン製。ベースモデルから40kgの軽量化を達成した。そのほか、リヤディフューザー、印象的なパススルー 、モータースポーツからヒントを得たルーフエッジスポイラー(ダブルウイング)、GTロゴ付きのブラックメタリックポリッシュトの6アームデザイン10.5J×22インチホイールなどを採用している。
タイヤは285/30R22の「Continental Sport Contact 7」。乾いた路面と濡れた路面の両方で高いグリップ力を発揮し、高速コーナリング時のアンダーステアを抑制。100km/hから停止するまでの制動距離を最大2m短縮できるとしている。
○インテリア
インテリア面でもスポーティーを強調。シートは、ダイナミカとレザーによるRS 6 GTロゴ付きのRSバケットシート。ディープブラックダイナミカのデコラティブパネル、フラットボトム ステアリングホイール、RS 6 GT デザインパッケージなどを装着済み。センターコンソールには限定モデルのシリアルナンバー(製造番号)を刻印し、ドアエントリーライト、フロアマット、レッドのシートベルトなども専用装備となる。
そのほかの強化ポイントとして、より高いスプリングレート、3段階に調整可能なダンパー、より硬いスタビライザー(フロントで30%、リヤで80%硬め)などを実装している。