「台湾ラーメン」生みの親 「味仙」創業者の郭明優さんが82歳で死去 店にはいつもと変わらない行列

全国のファンから愛されました。
ひき肉やニラを入れ、唐辛子をきかせた名古屋が誇る名物「台湾ラーメン」。独特な辛みと旨みで、根強いファンも多いこのラーメンの生みの親で、「味仙今池本店」の創業者、郭明優さんが29日、多臓器不全で亡くなりました。82歳でした。
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郭さんは、1962年に味仙を創業。台湾を訪れた際に味わった、現地の「担仔麺(タンツーメン)」をアレンジした、独自のラーメンを作ろうと試行錯誤を重ね、創業から5年後に「台湾ラーメン」が誕生しました。
80年代の激辛ブームに乗って人気を集め、名古屋市内の多くのラーメン店でもメニューに採用したことから、名古屋を代表するご当地グルメの一つになりました。
突然の訃報に、味仙ファンの間でも悲しみが広がっています。(常連客)「名古屋の文化ですよね。酒をいただく度にお世話になっていたので、会ったわけではないが、お亡くなったと聞けば感慨が深い」
(常連客)「名古屋市民に愛されるメニューを作った方が亡くなるのは悲しいが、今後も長く続くメニューだと思うので」
ランチタイムの名古屋駅の店舗には、31日もいつもと変わらない行列が。(石川県からの客)「きょうは金沢市から出張で来ました。こんなにおいしものを食べられるのは、創業者の方あってこそなので、今後も(味を)引き継いでほしい。出張で来た時には食べたい。また同じ味を味わいたい」
(千葉県からの客)「辛いけどやめられない感じ。亡くなられたのは残念だが、(台湾ラーメンを)広めていただいて良かった」
妻の美英さんは生前について「研究熱心な人だった」と振り返ります。
(郭さんの妻 美英さん)「一言でいうと『ありがとう』ですね。来てくれるお客さんを大事にする。味にはすごくうるさかった」
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創業以来、名古屋で親しまれ、今や全国にファンの輪を広げる味仙の台湾ラーメン。郭さんの告別式は4月4日、千種区今池の善久寺(ぜんきゅうじ)で営まれます。