被災郵便局の非常払い制度悪用、40万円詐取

埼玉県警は5日、東日本大震災で被災した郵便局の非常払い制度を悪用して現金をだまし取ったとして、川崎市高津区新作、会社員宮崎賢史被告(27)(別の詐欺罪で起訴)ら男4人を詐欺容疑で逮捕したと発表した。

 発表などによると、他に逮捕されたのは、住居不定、無職早津克至(24)と新潟県妙高市学校町、会社員吉越岳(26)両被告(いずれも詐欺罪などで公判中)と東京都新宿区上落合、自営業鶴身浩司容疑者(41)。

 同制度は、オンラインサービス機能を失い貯金残高照会ができない郵便局で、20万円を上限に貯金を払い戻すことができる仕組み。4人は昨年3月29日、岩手県大船渡市の郵便局窓口で、早津被告と鶴身容疑者の口座残高がそれぞれ20万円以上だとうその説明をし、本人確認用として2人のキャッシュカードや保険証などを身分証明書として示した上、40万円をだまし取った疑い。

 4人は被災してオンライン営業ができない郵便局を探し、昨年3月29日未明、都内からワゴン車で大船渡市へ向かったという。