30年で「物価」はどう変わった?ガソリン・鶏肉・小麦粉・カレーライス値上がり…“最低賃金1500円”は実現できる?

(若狭敬一アナウンサー)衆議院選挙で多くの政党が最低賃金の引き上げを公約に掲げていますが、賃上げというのは払う側からすると厳しいというのも実情のようですね。
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(大石邦彦アンカーマン)石破総理は2020年代に最低賃金を1500円に引き上げることを目標に掲げていますが、これは現段階では無理なのかどうか調べてみると、実現しているところもあります。コストコではアルバイト・パート・正社員の全職種で、おととし5月から時給1500円以上を実現しています。これは地域格差を設けずに全店舗で実施しているというのが大きな特徴なんです。この狙いは何かといいますと、人手不足の中で人材をしっかり確保して、長く勤めてもらうことで生産性を上げようと考えているわけですね。(若狭アナウンサー)全ての企業が、こんな形になればいいんですが、現状では家計が苦しいという方が多いと思います。
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(大石アンカーマン)「失われた30年」とよく言われますけれども、30年前と今の物価を比較してみましょう。例えばガソリンは1リットル当たり50円ほど高くなっています。他には鶏肉が100グラムで30円、小麦粉は1キロで150円ほど、カレーライスを外食した場合200円ほど高くなっています。(柳沢彩美アナウンサー)そこまで実感はなかったんですが、数字にしてみるとすごいですね。
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(大石アンカーマン)なぜこうなっているのか、為替相場も影響しているようです。30年前は1ドル98円と円高だったんですが、10月23日午後5時時点で、1ドル152円と50円ほど円安になっているんですね。やはり食料自給率が低い中で輸入に頼っていますから、そういう意味では円安だと厳しいということが言えます。
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一方で皆さんの懐具合について、賃金から物価の影響を差し引いた「実質賃金」で先進国を見てみますと、アメリカやイギリスなど各国が右肩上がりなのに対して日本はほぼ横ばい状態です。(若狭アナウンサー)この30年いかに日本の経済が停滞しているかということですね。
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(大石アンカーマン)最後に「1世帯当たりの所得の中央値」を見てみましょう。中央値というのは平均ではなくて所得を低い方から高い方に並べた時の真ん中の数値です。549万円から405万円に、この30年間で140万円も減っているということなんです。
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(若狭アナウンサー)衆議院選挙での各党の公約は一体どうなっているんですか?(大石アンカーマン)そうですね、多くの政党が最低賃金1500円を公約に掲げています。しかし、中小企業の団体からは「払えない」「倒産する」という声も上がっています。ですから実現するためには、中小企業の支援も併せて行ってほしいと思います。