千葉県八千代市の質店で8月、男らが強盗の機会をうかがって逃走し、その後男3人が強盗予備容疑で逮捕された事件で、千葉県警八千代署は24日、八千代市の店の約1時間前に船橋市内の店も狙っていたとして、男3人のうち、愛知県小牧市、アルバイトの男(19)を強盗予備の疑いで再逮捕したと発表した。同署は実行役を運ぶ運転役とみている。
再逮捕容疑は仲間と共謀して包丁を準備し、8月29日午後5時35分~55分ごろ、船橋市宮本の金属販売専門店で、施錠された出入口ドアを開けようとして強盗の機会をうかがった疑い。
同署によると、同日午後6時半ごろ、この店の従業員が「不審な客が来店した。相談したい」と船橋署に通報した。男2人がドアを開けようとしていて「この店は予約ですよ」と従業員が声をかけると、男らは慌てて逃げていったという。
再逮捕された19歳の男は「(やるのが)強盗だとは思っていませんでした。お金をもらうためにやった」と供述しているという。
八千代市の店の強盗予備事件では実行役として20代の男2人が逮捕されている。この男2人もこれまでの捜査に対し、船橋市の店の強盗予備事件にも関わったと供述しているという。
防犯カメラ映像などから二つの強盗予備事件で使用された車は、19歳の男の車だという。同署は、実行役と車で移動しながら相次いで強盗を図ったとみて解明を進める。
八千代市の事件の実行役とされる男2人のうち、1人は神奈川県内の店での強盗致傷事件でも逮捕、起訴されている。千葉県警は、首都圏で相次ぐ他の一連の強盗事件と関連があるかも調べる。
◆闇バイト「勇気持って引き返して」 県警署長が呼びかけ
千葉県内など各地で相次ぐ強盗事件に、闇バイトで加わったとみられる状況が目立つ事態を受け、八千代署の松本和浩署長は「闇バイトは犯罪にあたる行為であり、絶対に加担しないでください。自分自身や家族への脅迫といった理由があっても、強盗は凶悪な犯罪です。勇気を持って抜け出し、警察に相談してください。相談をしたあなたやご家族を保護しますので、安心して引き返してください」と呼びかけた。