シャワーを使っている時、途中でいきなりお湯が水に変わったことはありませんか。
突然水に変わってしまう原因の1つに、冷水サンドイッチ現象と呼ばれるものがあります。
では、冷水サンドイッチ現象とはどのような現象で、何が原因で起こるのでしょうか。
給湯器・ガスコンロメーカーの株式会社ノーリツ(以下、ノーリツ)に聞いてみました。
そもそも、冷水サンドイッチ現象とはなんなのかをノーリツに聞くと、以下の回答がありました。
シャワーの使用をいったん止めた後に、再び蛇口をひねると、いきなり熱いお湯が出たり、冷たい水が出たりして、不快に感じることがあると思います。
この現象のうち、お湯とお湯の間に水を挟んで出てくることを、冷水サンドイッチ現象といいます。
冷水サンドイッチ現象は、以下のような動作が原因で起こるといいます。
節水のためにシャワーを出しっぱなしにせず、こまめに止める人も多いと思いますが、冷水サンドイッチ現象はこの一連の動作が原因で発生します。
※画像をクリックすると拡大します
※画像提供:株式会社ノーリツ
クリックすると画像を拡大します
以下、冷水サンドイッチ現象が起こる仕組みです。
1.シャワーを止めると、給湯器の内部(缶体)に残ったお湯が余熱でどんどん高温になる。
2.再びシャワーを使うと、新たに入ってきた水に押されて、給湯器から配管の中に残っていた適温のお湯が出る。
3.その後、余熱で高温になったお湯が出る。
4.水がお湯になるまでのタイムラグによって、設定温度まで上がらないままの水が出てしまう。
5.ようやく湯温が安定する。
ノーリツによると、冷水サンドイッチ現象は「給湯器の構造上、発生してしまう現象」とのことです。
給湯器の構造上、発生してしまう現象とはいえ、やはりお湯が突然水になるのは不快です。どうにかして解決できないのでしょうか。
ノーリツに聞いてみると…。
残念ながら、従来の制御方式の古い給湯器をご利用の場合は解決方法がなく、再出湯する際には湯温が安定するまでお待ちいただくしかありません。
ただし、現在の給湯器には、一部機種を除き『Q機能』という冷水サンドイッチ現象を防止する機能が搭載されているそうです。
『Q機能』とは、シャワーでよく使う40℃付近での冷水サンドイッチ現象に効果を発揮する機能です。
もし、『Q機能』が搭載されている給湯器をご利用の場合は、リモコンの設定温度を40℃付近にすることで、冷水サンドイッチ現象を軽減できます。
ちなみに現在、ノーリツでは『Q機能』をさらに進化させた『PRO-TECメカ』を搭載した商品が主流だそうです。
『PRO-TECメカ』はほぼ全域温度で、不快な冷水サンドイッチ現象を防止するとのこと。
冷水サンドイッチ現象を避けたい人は、新しい給湯器に交換するのも1つの手かもしれません。
冷水サンドイッチ現象は「水がもったいない」と、水をこまめに止めている場合に起こります。水になるのを避けたい場合は、シャワーを出し続けるか、お湯が適温になるまで待つようにしましょう。
[文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部]