知人女性宛て郵便物を自分の実家に転送 容疑の男を逮捕黒崎裕史容疑者

知人女性宛ての郵便物が自分の実家に転送されるよう不正に手続きしたとして、警視庁は15日、埼玉県川越市下赤坂の無職黒崎裕史容疑者(36)を私電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕し、発表した。同時期に女性の身の回りでは、携帯電話や電気、水道、銀行口座などが利用できなくなる不審な出来事が相次いだという。

 同庁は先月、女性へのストーカー容疑で黒崎容疑者を逮捕していた。一連の出来事にも関与したとみて解明を進めている。

 高井戸署によると、黒崎容疑者は3月13日、郵便物の転送手続きができるネット上のサービスを不正に利用し、東京都内に住んでいたアルバイト女性(23)宛ての郵便物が宇都宮市にある自分の実家に転送されるようにした疑いがある。調べに容疑を認めているという。

 同5~13日にかけ、女性は携帯電話などのほか、クレジットカードやNHKの衛星放送も利用できなくなった。携帯電話は紛失、カードは「紛失届・解約・住所変更」の手続きが行われていたという。

 女性は同10日に警視庁に相談。避難を勧められ、翌11日から実家に身を寄せたという。

 黒崎容疑者と女性は昨夏、出会い系サイトを通じて知り合った。女性宅以外の場所で数回会ったことがあり、昨年12月を最後に女性が拒否していたという。

 黒崎容疑者は6月24日、ストーカー規制法違反容疑で逮捕された。女性への恋愛感情が満たされなかったことから逆恨みし、3月に2回、女性が違法薬物を使っているなどのうその内容を通学先の大学に伝えた疑いがある。