「推し活」の費用を捻出するため、16歳の少女は「援助交際」を繰り返していた。
「イケメンとおしゃべりができる」などとうたい、特定のコンセプトに沿った衣装で男性店員が接客する「メンズコンセプトカフェ」で、客の女子高生らに酒を提供したとして、飲食店経営者の畑中卓也容疑者(41)と元従業員の男(20)が3日までに、風営法違反の疑いで警視庁少年育成課に逮捕された。
畑中容疑者らは昨年1~2月、自身が経営する新宿歌舞伎町のメンズコンカフェ「NAカフェ」で、客の女子高生(当時16)にスパークリングワイン1本2万5000円、アルバイトの少女(同17)にシャンパン1本30万円を注文させた疑い。17歳の少女は事情聴取に対し、「来店1カ月の記念の祝いでシャンパンを入れる約束をしていた」と話しているという。
少女2人は10代の若者が集まる歌舞伎町の「トー横」で元従業員に声を掛けられ、ひと目ぼれ。店に通うようになった。同店は地下アイドルの事務所が手がけるコンセプトカフェで、「キャスト」と呼ばれる店員は売り上げ成績が良ければアイドルデビューの道が用意されていた。
1枚1100円でツーショット写真が撮れる「チェキ」をはじめ、注文金額に応じてポイントが発行され、500ポイントで「推しと貸し切りカラオケデート」、1000ポイントは「シークレット」となっている。
1000ポイント=100万円相当というから、「ぼったくり」もいいところだ。
利用料金は1時間当たり1000円と少女たちが来店しやすい価格設定にしている一方、一緒に出かけたりする特典にも料金がかかる仕組みにして売り上げを伸ばしていた。
■当時16歳少女と店内で…
「少女2人は元従業員のファンで、15回ほど店に通い、合わせて80万円ほど使っていた。HP上に掲載されているキャストは12人いて、推しを応援するため、競うように金を使う少女もいた。当時16歳だった女子高生は、元従業員のために10回以上援助交際をし、店内の仕切りのあるVIPルームとみられる場所で元従業員と性交していた」(捜査事情通)
警視庁には今年に入ってから、「娘がメン地下アイドルに貢ぎ、援助交際をしている」「家のお金を持ち出している」といった相談が30件以上寄せられているという。
当時の売り上げの8割が未成年者に対する違法な行為とみられることから、「メン地下」たちは次々と少女らをたぶらかし、食い物にしていたようだ。